～オリックス・契約更改⑨吉田正尚・青山・大城
吉田正尚
○2100万円←1500万円
クライマックス戦をみて、あんな緊迫した試合をしたいと感じたので、その為にチームの勝ちにより貢献できるように、しっかり1年間戦える体を作って来シーズン頑張っていきたいと思います。（オリックスバファローズ・オフィシャルウェブサイト）
シーズン後半・アジアウインターリーグでの活躍が鮮烈すぎたため、アップ幅も物足りない気もしますが、
シーズンの半分以上は欠場していたわけですから、これくらいで十分でしょう。
「評価は自分ではなく他人がする」とは野村克也のことばですが、
吉田正尚に対する他人の評価が著明に高い。
台湾での試合を生で観た掛布雅之は「別格」といい、
ともに戦った中日・近藤は「（吉田は）おっとりしているのに野球の頭はめちゃくちゃある。試合の流れを見て、バッテリーの力量や配球を読んでいる。後輩だけど、自分も盗んでいました」と感嘆し、
阪神・横田は「（吉田は）すごいバッター。打てなかったら、１打席、１打席、教えてもらった。今後につながるし、ありがたい」（スポニチアネックス）と感謝する。
最高の評価をうけています。
そんな吉田ですが、
多くの賛辞に甘えることなく、自らのレベルアップに余念がないようです。
オリックスの吉田正尚外野手（２３）が、アテネ五輪ハンマー投げ男子金メダリストの“鉄人”室伏広治氏（４２）との合体計画を明かした。
吉田正は今オフ、以前から憧れている室伏に思いをしたためた手紙を送付。朗報の返信が舞い込み、近く室伏と対面すべく話を進めているという。
「室伏さんはアスリートの中でトップと思う。会って考え方を学びたい」（東スポWeb）
室伏との対面自体もすごいことですが、
自ら手紙を送るその勇気がまたすごい。
自身のスキルアップの前には、遠慮は不要。
本当に素晴らしい選手です。
青山大紀
●900万円←1000万円
ウインターリーグでは自分のピッチングスタイルを確立できるように、課題を持ちながらしっかり投げる事ができたので、それがいい成績に繋がったのだと思います。まだまだコントロール、真っ直ぐ、メンタルが課題だと思ってます。
来季は自分が先発を任せて頂けるのであればローテーションをまもって、二桁勝てるピッチャーになりたいです。
こちらもシーズン後のU-23、ウインターリーグでの活躍が印象強いものの、
シーズンではわずか１度の一軍登板に終わり、減俸もやむなしというところ。
ただ、チーム側も、青山を今年から即一軍とは考えていなかったはず。
ファームでもずっと先発を任され続けた青山。
その起用法には、
青山を先発投手として育てていこうという、チームの強い意志が感じられました。
このような一貫した起用法はオリックスには珍しく、
言い換えれば、青山がそれだけの逸材であるということ。
来季に期待です。
大城滉二
○1400万円←1200万円
今シーズンは初めての事が多く少し戸惑いましたが、まだまだ自分としてやれる事が多かったなと思うシーズンでもありました。
来シーズンは守備ではミスをなくす事、攻撃では出塁率を上げる事を考えてやっていきたいです。
春のキャンプから100パーセントでやれるように体を作ってしっかりやっていきたいです。
青山とは逆に、起用の意図がよくわからなかったのが大城。
ショート・センター・セカンド・サード。
プロの球に慣れぬなか、慣れぬ守備位置にもつかされる。
困惑の日々であったことは想像に難くありません。
では大学の頃に守っていたショート一本ならばどうだったかというと、
守備は不安定で、安達の足元にも及ばず。
バッティングも、グリップの位置が高すぎるバッティングフォームのため、シーズン序盤はプロの速球に差し込まれる場面が多くみられており、
出場機会は激減していたことでしょう。
シーズン後半には、プロのスピードにも慣れてきて強い当たりも出てきました。
と考えると、
オリックスの無軌道な起用方法が、大城の打撃向上に結びついたともいえます。
その結果、
来季はスカスカの外野の一角を狙う位置に立つこともできました。
大城自身は慣れ親しんだショートのポジションに思い入れがあるようですが、
来季はどうなることでしょう。
センター大城も悪くないような気がしていますが…。