~オリックス以外、清宮 の巻~
オリ以外全部
今ドラフト注目の的、清宮幸太郎がプロ入りを表明しました。
清宮プロ入りに関するスポニチの記事のタイトルはこれ。
「早実・清宮 オリ以外全部…野茂超え史上最多11球団競合も」
清宮が現時点で、清原、松井に匹敵する、10年、いや20年に一人の逸材であることはもはや疑いないでしょう。
しかしオリックス、
KKが話題の中心となった1985年のドラフトでは、清原に行かず社会人の伊東昭光へ(結果、石井宏を獲得)。
1992年のドラフトは、松井秀喜に行かず三菱自動車京都の伊藤智仁へ(結果、小林宏を獲得)。
稀代の大砲のくじ引きに加わっていない事実。
今年もどうやら、そうなりそうです。
現場の声
実力のみならず人気も超一流の清宮。
どこかの記事で、12球団で最も人気のない球団と紹介されていたオリックスにとって、営業的にも最も欲しい選手のはず。
ですが、
フロントは現場の声に押され、清宮を捨て即戦力サウスポーの獲得を目指すとのこと。
2年前も福良は即戦力投手を欲しがっていました。
現場が常にピッチャーを欲しがるのは、すべての指揮官の習性のようなもの。
この現場の声をはねのけて獲得したのが吉田正尚。
チームに不可欠な打の柱となっています。
しかし、はねのけた功労者はすでにチームから去り、
編成部長は福良とツーカーの仲。
記事通り、即戦力投手へ向かいそう。
メジャーも評価する逸材を捨ててまで。
抗う
1996年のドラフト。
ピッチャーの補強を懇願していた世界の王の声を無視して、ドラフト1位から3位を野手3人で固めたダイエー。
強力攻撃陣で若手野手を育てる、策士根本の目論見でしたが、
そのドラフト結果を聞いて、あの温厚な王が激怒したのは有名な話。
しかしその怒りが誤りであったのは、その後のホークスが黄金時代を迎えたことで明らかです。
いいピッチャーは毎年出るが、いいバッターはなかなか出ない。
多くのスカウトが口を揃えて言う、スカウト間の一つの常識。
その常識に、12球団で唯一抗う我がオリックス。
らしいというか、なんというか…。
腕の見せ所
ただ、
能力的には清宮が一番も、
ウェーバー制を導入していない以上、くじ引きのリスクも考慮しなくてはいけません。
オリックスバファローズになってから一度も当たりくじを引けていない不運さを考えれば、回避もやむなしか。
単独指名は逃げとの意見もありますが、
昨年の山岡、一昨年の吉田正尚と、二年続けてくじなしで獲得した二人がいまや投打の柱となっていることを思えば、
単独指名自体が悪いわけでは決してなく。
記事通り11球団が清宮に向かえば(現実的にはないことですが)、
JR東日本の田島も立命館の東の両左腕も、実力派の鈴木(ヤマハ)も選び放題の現実がそこにあります。
逆に、
スカウトの腕の見せ所です。
しかし、
オリックスのユニフォームを着た清宮が観たかった、
という思いはいまも否定できません。
ただ、
くじ引きになったとき福良が当たりくじを引く姿は、どうしても想像できませんでした…。