~オリックス・糸井、日本ハム・陽、ゴールデングラブ受賞 の巻~
糸井嘉男
FA行使したばかりの糸井嘉男が、2年ぶり7度目のゴールデングラブ賞を受賞しました。
守備のベストナインを決めると銘打ちながら、
チーム成績や守備以外の個人成績が加味されているのがゴールデングラブ賞の実情で、
オリックスでは、
現監督の福良淳一が、1993年、二塁手として連続守備機会無失策記録を作ったにもかかわらず受賞を逃したということがありました。
今回の糸井の受賞ですが、
正直、受賞できるだけの守備力をみせつけたわけではなく、
上記のように、最年長盗塁王獲得などの個人成績や過去の印象から選出されたといった方がふさわしいでしょう。
糸井の守備に救われたという試合もほとんど浮かんできません。
その強肩はいまだ健在も、
膝に故障を抱える糸井の守備範囲は年々狭くなっており、
今年は外野部門でリーグ最多の失策も記録しています。
受賞自体には疑問符がつきますが、
ただ、それでもリーグ上位の守備力を誇っていることは確かです。
陽岱鋼
陽も故障離脱があり、文句なしのゴールデングラブ賞受賞というわけではありませんでしたが、
こちらは、シーズン最終盤の天王山・ソフトバンク戦でみせたスーパープレーの印象がやはり大きいのでしょう。
お見事の一言。
この打球が抜けていれば日本ハムがパリーグ制覇を逃していた可能性も高く、
まさにチームの勝利を、優勝を手繰り寄せたビッグプレーと言っても過言ではないでしょう。
そして、
その陽は、昨日、涙のFA宣言。
「卒業おめでとう」とは、すごいセリフです。
育成にどれだけの自信をもっているのか、
またその方針が、選手にまで浸透している現実。
その非情さには共感できないところもありますが、いやはや日本ハムは恐ろしいチームになりました。
あの頃のオリックス、
田口・本西・そしてエリア51。
強固な外野守備のおかげで、投手陣は安心して勝負できていました。
衰えたとはいえ強肩の糸井がライトに控え、センターに陽が入れば、
あの頃とまではいかないまでも、リーグ屈指の右中間となることは間違いないでしょう。
しかし、心のどこかで、
背番号8がセンターを奪ってくれることを願っている自分もいます。
ただ、
それが難しいから陽を狙っているわけで…。