祈優勝! オリックスバファローズ

~オリックスバファローズを心から愛するファンの、ブログ~

近鉄バファローズ

~オリックス、「代打男・奇跡の優勝弾」 の巻~




 代打逆転サヨナラ満塁優勝決定本塁打

BS・NHKで再放送された、「古田敦也のプロ野球ベストゲーム~代打男・奇跡の優勝弾~」を先日観ました。

そのサブタイトルの通り、
2001年9月26日、大阪ドームで行われた「近鉄対オリックス」が舞台。

主役は、近鉄バファローズ・北川博敏と、オリックスブルーウェーブ・大久保勝信
2004年の球団合併により、チームメイトとなった因縁の二人は、
放送当時、二軍打撃コーチと球団職員の立場でした。

近鉄の優勝マジック1で迎えた、本拠地・大阪ドームでの最終戦
九回裏2-5、無死満塁で、代打・北川
オリックスのクローザー大久保が投じた4球目のスライダーをバット一閃。
弾き返した打球は左中間スタンドに一直線。
それはつまり、
釣銭なしの、代打逆転サヨナラ満塁優勝決定本塁打

漫画でもないような、
球史に残る一打が、この夜生まれました。



「 北川すごいな」

当時の試合の印象は、オリックスファンの私にはほとんどなく、
打たれたのがオリックスのルーキー・大久保であっても(この年新人王獲得)、
特に悔しい、腹立たしいなどの感情もなく。

単純に一野球ファンとして「北川すごいな」と感心したことを思い出します。

2001年のオリックスは仰木監督最終年で、2年連続Bクラス。
名将仰木をもってしてもチームの弱体化に抗うことはできず、
強かったあの頃の阪急・オリックスの面影が確実に薄れてきた時代。

チームの勝利を求めることを、期待することを諦め始めていた時期です。



 熱気

番組は、
CATHCER'S EYE、PITCHER'S EYE、LEADER'S EYEと三部門で構成されていましたが、
最も興味深かったのは、CATHCER'S EYEのところ。

そのときマスクをかぶっていたのは、現オリックス二軍バッテリーコーチの三輪隆
無死二三塁、代打・益田に対し、フォーク中心の配球をし、結果フォアボールで満塁にするというミスを犯します。

3点差の無死二三塁、
最もいけないのは、塁を埋めること。
三輪自身も番組で「レフトへの犠牲フライで一つアウトをとればよかった」と悔やんでいましたが、
それができなかったのは、「冷静さを失っていた」からと語っています。

この日優勝が決まるというドラマ性に、
それを期待する近鉄ファンの熱気
そして、
立錐の余地もないくらい超満員のファンで埋まった大阪ドーム

球団合併時、オリックスの選手会長として感情を表に出すことのなかった三輪でさえ、冷静さを維持することは困難でした。

ファンの力の偉大さを再認識するとともに、
近いうちに、そのような場面で選手に力を送る日がくることを、思わず、祈ってしまいました。




 氷解

北川博敏と大久保勝信。

この二人が仲良く並んでインタビューに答えているところに、
複雑なこのチームの歴史が窺えます。
そして、
この二人の屈託のない笑顔こそが、
いろいろな問題を氷解したこのチームの歴史とも言えます。

この日の近鉄の打順は、
1.大村
2.水口
3.ローズ
4.中村
5.礒部
6.吉岡
7.川口
8.ギルバート
9.古久保

さすが、防御率リーグ最下位(まさかの4.98)ながら、優勝を飾ったいてまえ打線
強力です。

対して、その日のオリックスの打順。
1.塩崎
2.大島
3.谷
4.ビティエロ
5.葛城
6.藤井
7.相川
8.五十嵐
9.三輪

この年4位のオリックスは、
翌2002年、石毛宏典が仰木に代わって監督に就任。
土台からボロボロになり、チームは信じられないくらいの暗黒期に突入します。

その兆しが、このスタメンに表れている気がして、
わずかばかりの哀愁を覚えてしまいます。




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