~オリックス、小谷野楽天打撃コーチへ の巻~
引退セレモニーからわずか10日
今季リーグ最下位に終わった楽天が16日、来季のコーチ人事を発表。今季限りで現役を引退した元オリックス小谷野栄一氏(38)、元DeNA後藤武敏(38)らを招聘することが分かった。
小谷野氏が一軍打撃コーチに、後藤氏が二軍打撃コーチに就任。ともに楽天でのプレー経験はないが、平石洋介新監督(38)と同じ“松坂世代”。打率・241、520得点とともにリーグ最低だった打撃陣の立て直しを託された。さらに笘篠誠治氏が一軍外野守備走塁コーチに就任する。(スポニチ)
要請中との報はありましたが、私の中では要請どまりで終わると思っていたなか、本決まり。
あの感動的な引退セレモニーからわずか10日程度で、小谷野がライバルチームの打撃コーチに就任。
いくつかのもやもやや違和感はあり…。
コーチとして
引退時小谷野から「近いうちに(オリックスに)恩返し」「ちょっと待っていてください」等のことばがあり、
外から野球を観、視野を広げてからコーチとしてオリックスに戻ってくると勝手に思っていました。
ただそこに言質はなく、まさに勝手にこちらが思っていたこと。
第一、コーチは自分がなりたいと言ってなれるものではなく、
球団側が欲しない限り就くことはできない職業。
振り返ると、
谷、平野恵一の引退時は球団側からコーチ依頼の報道がありましたが、小谷野に関してはなく。
結局球団側が小谷野にコーチ就任依頼をしていないということでしょう。
お詫びと必要
小谷野としては、FAで迎えてもらいながら大した活躍ができなかったことに対してオリックスにお詫びの気持ちがあり、
発言の通り、自らの経験や知識をこのチームで用いてくれればと思っていた。
しかしながら、いまこのチームは小谷野を必要としておらず、
その間に、小谷野を高く評価した楽天が、全く縁がないにもかかわらず一軍打撃コーチの要職を提示し、小谷野がそれを受諾した。
そういう流れだと思います。
個人事業主にとって、自らを高く評価してくれるところに自らの身を置くことは至極当然のこと。
そこに愛着やお詫びの念はあれど。
もったいない
あれだけの感動を与えた小谷野の引退セレモニーでしたが、
それはそれ、これはこれ。
送別会に感動したからといって退職を考え直す人はいないですし、
送別会に感謝したからといって退職先にもう一度戻りたいという人もおらず。
ただ、私としては、
パニック障害とともに過ごした野球人生の苦しみは、引退後にこそより生きてくるものとなるでしょうし、
その卓越した打撃技術はチームに好影響を与え、
小さな体で打点王を獲得した精神力は、あと一本がとにかく出ないこのチームに必要と思われ。
実際、伏見や後藤など多くの選手が小谷野の有形無形の力を称賛し感謝しています。
引退セレモニー直後の他球団移籍に関しては不義理とは一ミリも思わず。
ただ、小谷野の能力を鑑みると、
私的にはとにかく、もったいない。