~オリックス・黒木、守護神の座を狙う の巻~
苦しみ
オリックスの黒木が8日、来季の抑え役に意欲を見せた。
平野が海外フリーエージェント(FA)権を使った米大リーグ挑戦の希望を表明。移籍した場合の後釜に「勝った瞬間にマウンドにいられる。やりがいがある」と力を込めた。
今季は新人ながら、開幕から勝ちパターンの一角を担った。夏場以降は調子を落として打ち込まれる試合もあったが「(失敗を)来年の自分の礎にできるんじゃないか」と前向きだ。シンカーなど、新しい球種を取り入れる考えも明かした。
ルーキーながら、開幕からセットアッパーとしてチームを支え、
平野が調子を崩し離脱した後は、さも当然のようにクローザーを襲名した黒木優太。
しかし、そこからが黒木の苦しみの始まりでした。
疲労もあり、あの剛球がシュート回転し制球が定まらない。
四球で塁を埋め、
置きにいったストレートを狙い撃ち。
二度のファーム落ちを経て、
最終的にはシーズン終了をファームで迎えることとなりました。
クローザーへ
上述のような技術的な問題もあったとはいえ、
私的には、精神的な影響も大きかったかと。
セットアッパー、クローザー。
ともにチームの根幹を支える重要なポジションですが、
黒木の変貌をみると、
その重圧は比べようもないほどに差があると感じました(平野の凄さを再確認させるほどに)。
クローザー転向から調子がおかしくなったのは明白で、
黒木自身、クローザーに嫌な印象を抱いているかと思いきや、
「勝った瞬間にマウンドにいられる。やりがいがある」。
頼もしい23歳の若武者です。
平野がたぶん抜け、来季の抑えは、黒木か近藤か新外国人か。
獲得未定の新外国人は考慮にいれず、
黒木と近藤の争いとなれば、
私的には黒木の方がクローザー向きかと思っています。
もちろんそのためには、
シーズン序盤の自身の姿に戻る必要があります。
そしてそこに、記事にあるように落ちる球が加われば鬼に金棒。
期待しています。
ローテ入り
もう一人、高知で汗を流す若者が。
オリックスの吉田一が高知市での秋季キャンプで、来季の先発転向に向けて精力的に投げ込んでいる。
「アウトローの真っすぐを徹底的にやっている。そこを体で覚える」と、9日も連日でブルペン入りした。
今季は中継ぎでスタートしたが、シーズン終盤に2年ぶりに先発してプロ初完封を飾った。秋季教育リーグから、若手とともに汗を流す28歳の実力者は「いい意味でモチベーションが若くなる」と充実感をにじませた。
吉田一将、
もともと先発型のピッチャーですが、
自身の怪我とチーム事情があり、近年は中継ぎへ。
それなりの仕事はしていたものの、
今季シーズン途中の先発転向が功を奏し、少ないチャンスをつかみました。
ロッテ戦でのプロ完封劇は、まったく打たれそうな雰囲気がなく、
シーズン最終登板となった次戦のソフトバンク戦でも、6回2/3を投げ、被安打2、自責点2の好投。
来季のローテ入りが期待されています。
フライボールピッチャー
フライボールピッチャーの吉田一将。
しかしその割には、奪三振数が少なく、
狭い球場や、ちょっとでも調子を崩すと滅多打ちを食らうリスクも高くなります。
そこを理解してか、
「アウトローの真っすぐを徹底的にやっている」と。
自身の課題に気付けた選手は伸びます。
ファンの目算では当然のように、先発6人衆に組み込まれている吉田一将。
JR東日本の後輩が鳴り物入りで加入。
負けてられません。
そして、
吉田に負けるな、東明大貴。
奥浪鏡
今年のトライアウト参加メンバーが発表されました。
そのなかに、懐かしい奥浪鏡の名が。
犯した罪から球界復帰の壁は高そうですが、まだ22歳。
事件、解雇、そして解雇後もいろいろありましたが、
誰にでも失敗はあります。
そして、その失敗をいつまでも引きずる必要もありません。
野球をまだやりたいのであれば、そのバットで未来を切り開くのみ。
プロで結果を残せなかった、高木、塚田、赤松も同じ。
いっときでも、オリックスを支えてくれた選手たち。
応援しています。