~オリックス・椋木蓮、九回二死までノーヒットノーランの快投で2勝目! の巻~
椋木蓮
九回二死、近藤真一以来35年ぶりのルーキーのノーヒットノーランまであと一人と迫った、オリックス先発・椋木蓮。
その初球、代打佐藤の西武出身者らしいフルスイングに嫌な予感を感じるも、2球で追い込み快挙まであと一球。
が、6球目の変化球が高めに甘く入り、センター前に弾き返されて、大記録ならず。
椋木曰く「最後に一番ダメな球が」とのことでしたが、自身2試合目の登板で110球超え。
よく頑張り、よく踏ん張りました。
直後降板となった椋木に送られた観客の拍手。
これが全てを物語っています。
中嶋の意気に感じ
本来ならば100球前後で交代の予定だったのでしょうが、快挙継続で代えずに代えられず。
ゆえに一本打たれたての即交代は、安定感抜群のクローザーがいることもあり、ベンチの予定通り。
最後の佐藤、0-2からの攻め。
前打者の万波にまともにスイングさせなかった外へのスライダーもしくはカット(の連投)で大記録達成と思っていただけに、無念。
ただ、その配球を選択しなかった頓宮は、責めるよりもむしろそこまで上手くリードしてきた点を褒めるべき。
前カードでチョンボをやらかしながら再チャンスを与えてくれた中嶋の意気に感じるものがあったのでしょう。
頓宮もよく頑張ってくれました。
お見事
コロナに怪我と離脱者も目立つ日本ハム打線相手とはいえ、この椋木のピッチングはお見事の一言。
佐々木に完全試合を喫した際、コロナによりオリックス打線が弱体化していたことを言い訳に負け惜しみを口にしていたオリックスファンもわずかながらいましたが、近藤真一のときの巨人打線が、槙原寛己のときの広島打線の面子がいままったく問われないように、大記録というものはその記録のみが歴史に刻まれていくもの。
ルーキー椋木の、あと一死で消えた登板2試合目でのノーヒットノーランも、達成できていればかなりの大記録。
惜しい思いは正直拭えずも、椋木には球場のファン同様拍手、称賛しかなく。
ベース横の幅
その椋木のピッチング。
真っすぐに変化球ともにキレがあり、打者にまともにスイングすらさせず。
制球も安定しており自壊する危険少なく、使う方としては安心して送り出せる投手。
一瞬伊藤智仁を想起させた横滑りのスライダーに、ドラフト時から書いていますが左打者外に逃げる変化球が効果的で、ベース横の幅を大きく使う投球は、打者にとってはかなり攻略が難しいはず。
これで2勝目。
オリックスの強力ローテにもう一枚、大駒(になりうる投手)が加わりました。
カード勝ち越し
楽天に負け越し、借金3で迎えたこのカード。
選手に加え陽気な相手指揮官もコロナに飲み込まれた相手チームは気の毒ですが、NPBが開催可否の基準を曖昧にしている以上それはお互いさま。
必須と思われたカード勝ち越しはクリアし、あと一つ勝ちスイープすれば、当座の目標である球宴前での借金完済も達成(残り1カードありますが)。