~オリックス、批判する某投手と責任転嫁する某野手 の巻~
置き土産
オリックス担当を離れる日刊スポーツの大池和幸記者から、ありがたい置き土産をいただきました。
3年間担当させてもらったオリックスから、年明けに他球団担当に移る。3年すべてBクラス。外部の人間ながら、敗戦に悔しさを覚え続けてきた。なぜ20年以上も優勝から遠ざかるのか。当欄で書ききれないほど、いろいろと感じた。
まず、直言で申し訳ないが、プロ意識が低い選手が中にはいる。
ファンであるなし関係なく、
3年にわたってチームに接すれば、それなりに愛着も湧くというもの。
ときに喜び、
ときに悔しがり。
大池記者が担当した3年間はすべてBクラス。
優勝の期待が高まった2015年、
落ちるところまで落ちた2016年、
一瞬の輝きをみせるもいつも通りの結果に終わった2017年。
敗戦の記事を繰り返し繰り返し書いた記者が最後にその敗因を探ると、
結局はここにたどり着きます。
プロ意識の低さ。
私たちファンがいつも感じていることです。
フィルター
私たちファンは、試合を観て自分なりに感じ、解釈し、
その試合の裏側に隠された事実を新聞報道などで知り、
その解釈に色を付けます。
しかし、その記者の書いた記事が真実でないこともまた確かで、
取材対象との関係性もあり、書きたいけれど書けないという、記者のしがらみのフィルターを通して発せられたものであるということを認識しておく必要があります。
そのフィルターを外せるのは、
記者がチームを外れるとき。
ゆえに、大池記者は外しました。
優しさは残しながら。
某投手に某野手
逆転負けを首脳陣の継投ミスだと公然と批判する某投手。出番が少なくなると「信頼されてない。早くシーズンが終わって欲しい」と責任転嫁する某野手。周囲に好影響を与えるはずがない。そんな場面を目にするたび、寂しい気持ちになったものだ。
思い当たる選手が数人いますが、
某投手が誰で、某野手が誰かは、解けない謎で、
その謎解きが今回のテーマではなく。
ただ、
その某投手と某野手には大いに反省してもらいたい。
記者が勇気をもって書いたこの記事を読めば、自分のことだと分かるはずだから。
継投ミスだと公然と批判する某投手
「逆転負けを首脳陣の継投ミスだと公然と批判する某投手」
たしかに多くの試合を首脳陣の継投ミスで落としました。
私は首脳陣の継投ミスを批判すること自体は悪いことだとは思いません。
ただ、その批判がどの位置から発せられているのか。
どこに座り批判をしているのか。
そこが一番気になるところ。
記者が記事にしないことが分かっている場所からの批判、
首脳陣には聞こえない場所からの批判であるならば、それはもう話にならない。
采配と意見
首脳陣にしっかりと向き合って、もしくは多くのマスコミがいる前で、自らの意見を付け加えつつその采配を批判する。
それは批判ではなく、
意見・提言。
指揮系統を乱す行為ではありますが、
ファーム落ちや罰金などの厳罰を食らうリスクを当人が背負いながらの批判であれば、
それ自体は一律に否定されるべきものではなく、
むしろ好転する可能性を秘めたものともいえます。
例を挙げれば、
先発の早いイニングでの降板による中継ぎ陣の疲労蓄積を訴えた、ソフトバンク・サファテの行為が、それに当てはまるものでしょう。
サファテ
ロメロがサファテからサヨナラ本塁打を放ち、オリックスがサヨナラ勝ちを収めた試合後。
打たれたサファテは「先発投手がこれだけ連続で(早い回で)降りられると、ツケが回ってくる。岩崎、森、嘉弥真、みんな疲れている」「先発陣は何か感じて欲しい」と訴えました。
工藤采配に対する明らかな批判。
すわ、内部分裂かとオリックスファンの私は喜ぶも、
翌日サファテは工藤監督に直接謝罪を申し入れ、
工藤も「こちらこそ申し訳ない。お前にそういうことを言わせてしまった。俺は反省している」と逆に頭を下げ。
このサファテの首脳陣批判ともいえる訴えをきっかけに、
チームは一致団結し、優勝に向け再加速しました。
リスクを負わず、隠れて、
自らは安全な位置から、
こそこそと文句を言う。
これが一番みっともない。
「信頼されてない」
「出番が少なくなると「信頼されてない。早くシーズンが終わって欲しい」と責任転嫁する某野手」
こちらの選手にはとっととチームを出ていってもらいたい。
そんな考えでは、シーズンが終わって次のシーズンを迎えてもなんら変わらず、きっと同じことの繰り返し。
また、勝手に来季があると思える傲慢。
だから「信頼されてない」のです。
組織に属している以上、不平不満は当然のように生まれます。
出場枠が限られている世界では特に。
それでも、そこから給与をもらっている身であれば、不満に耐え自らの仕事を全うする義務があります。
責任転嫁する某野手
それがいやなのであれば、
不平不満を自ら解消できる立場まで上り詰めるか、
そこから去るか。
このどちらかしかありません。
それができないのであれば、
信頼されていようがいまいが、自らがやるべきことを一生懸命やるのみ。
また、
別の働き場所に去って行くことは決して逃げではなく、むしろ勇気。
勇気をもってオリックスを去った坂口は、今年一億円プレーヤーに返り咲きました。
すべてを捨て去る勇気もないくせに、
「信頼されていない。早くシーズンが終わって欲しい」と管を巻く。
こちらも、みっともないの一言です。
トンネルの向こう側
それでも、近年ドラフトで実力者が加入。チームに刺激を与え、いい風が吹いてきた。長年低迷する理由を全員がとことん考え、一枚岩となれば、トンネルは必ず抜け出せる。もっと魅力ある球団になってもらいたいと、切に願う。
この愛ある諫言の最後は、チームに対する希望で締められています。
腐った環境が20年間続いた結果生まれた澱が一掃されるまでには、
まだまだ時間を要しそう。
しかしこのチームがいま変革期を迎え、変わりつつあるのは確か。
トンネルの向こうから光は見えています。
そこに向かって福良監督を中心にチームが一つになり、突き進むことができるのか。
できると、信じています。