~オリックス、2018トライアウト③(オリックス編)の巻~
園部聡
11月13日開催された2018年プロ野球合同トライアウトにて活躍が目立っていた中井大介(読売)には、トライアウト翌日早くもDeNAが触手を伸ばしたとの報が。
シートノックではレフト・サード、シートバッティングではファーストにも入りユーティリティーをアピール。
積極性が奏功した形となりました。
オリックスからトライアウトに参加したのは、佐藤世那、園部聡に現在BC福井所属の塚田貴之。
野手で唯一参加の園部聡は、シートノックでファーストに入り。
途中からライトから回ってきた吉村(ソフトバンク)が一塁に入ったものの、それまではファースト一人。
シートバッティングでは三塁にも入っていましたが、シートノックでもサードに入り(それなりには)できるとアピールしても良かったのでは。
再び、とはいかず
守備はともかく、園部のアピールポイントはバッティング。
MLB新人王を獲得した大谷からフェンス直撃のツーベースを放ったその豪打をもう一度観たかったところでしたが、4打数0安打(1四球)。
内容は、三ゴロ、左飛、左飛、中直。
しっかり捉えたのは、5打席目のセンターライナーのみ。
こすったサードゴロに詰まったレフトフライ2つ。
3年目の開花再び、とはいかず。
塚田貴之
大山が参加を直前で取りやめ、投手は佐藤世那と元オリックスの塚田。
先に登板したのは塚田貴之。
1年目前半の思い切ったピッチングはみられず。
腕が縮こまってみえたのは、制球に苦しんでいたから。
オリックス時代、BC福井と課題の制球難は解消されず、3人の打者に2四球を与え。
捕手も捕れない大暴投には塚田自身も苛立ちを隠せない様子でしたが、
制球難だけは投手の全責任。
佐藤世那
トライアウトラス前に登板したのが佐藤世那。
佐藤の名がコールされると、観衆からも大きな拍手が。
登板後、駐車場に向かう佐藤のもとにもサインを願う多くのファンが集まり。
鵜久森(ヤクルト)もそうですが、甲子園で名を馳せた選手の人気は高く。
プロ入り3年目、サイド転向1年、21歳での自由契約。
悔いのなきよう、腕を元の位置スリークォーターに戻しての登板でしたが…。
突貫工事
サイド転向で体が前に流れるフォームに。
そこから腕を横からではなく上に。
仙台育英時代とも、今年1年ものにしようと苦闘してきたフォームとも違うニュースタイルのフォームは突貫工事の雰囲気強く、制球定まらず、先頭打者に与四球。
次打者三飛のあと、最後の打者がこのトライアウトで観衆の応援一番人気だったソフトバンク城所。
プロ最後の打席になるかもしれない城所は、一礼して打席に入り。
その城所の姿に観衆の大部分を占めるホークスファンから大きな拍手と歓声が。
佐藤世那にとってもプロ最後のピッチングになる可能性があったのですが、
この対決は少しかわいそうな面も。
SENA 67
最後の対決、
甘く入ったフォークを城所にきっちりと捉えられ、
痛烈な打球が一二塁間を破って佐藤のトライアウトは終了。
塁上で城所が大歓声に応えるなか、佐藤世那は静かに誰もいない一塁ベンチに帰り。
「SENA 67」と刻まれた背中からは、寂しさと悔しさが伝わってきました。
忘れない
トライアウトに参加した、園部聡、塚田貴之、佐藤世那の3人。
目立った選手を書いた昨日の記事にその名はありませんでしたが、今日のためにあえて省いたわけではなく。
ただ、
思いっきり腕を振る佐藤、
オレンジ色のユニフォームに身を包み、この日のために一年間頑張ってきた塚田、
重厚な構えからピッチャーを睨む園部。
彼らの姿を忘れることは、きっとないでしょう。