~オリックス、岩隈久志と2014年の大型補強 の巻~
岩隈久志
猛牛戦士の戦いを見せる。前マリナーズの岩隈久志投手(37)が19日、巨人への入団会見を行った。1年契約で年俸5000万円。背番号は近鉄や楽天時代に背負っていた21番に決まった。
会見では愛着のある21番に「日本にいる時に21番つけさせてやっていたので、それをまたジャイアンツで21をつけさせてもらう。ありがたみを感じてやっていきたい」と笑みをこぼした。
また、04年の球界再編問題で消滅した近鉄に所属し、現役を続けている選手がヤクルト近藤、坂口と岩隈の3人になり、期待される元近鉄同士の対戦について「すごく楽しみです。今、近鉄最後の3人ということで、長く、ずっと応援してくれてるファンの方もいます。長くプレーして、希望や勇気を届けるピッチングをしていきたいを思います」と話した。(日刊スポーツ)
丸、炭谷のFA組に加え、
今季メジャー20本塁打のビヤヌエバ。
自由契約の前オリックス・中島に、そして今日メジャー帰りの岩隈久志。
毎週のように新戦力が加わる巨人。
抜けるばかりのどこかのチームとは大違い。
2厘差を埋めるために
この巨人の大型補強で思い出されるのは、2014年オフのオリックス。
FAで小谷野を獲得し、
実績十分のブランコ、バリントン、
さらには米国帰りの中島宏之(当時:裕之)も加え、うん年ぶりの優勝に向けて体制を整えました。
結果として大失敗に終わったこの補強。
ベテラン、厳しくいえば峠の越えた選手たちをこれでもかと集めたものですが、
ソフトバンクとの2厘差を埋めるために経験豊富な4人の選手に期待したと思えば、そこまで筋の通っていない補強だったとは思えず。
アメリカでほとんど試合に出ていない中島へのあまりに高い年俸に呆れはしたものの、
この4人の獲得に、いまの巨人ファンのようにワクワクしたのもまた事実。
今年は(いまのところ)そのような胸の高鳴りはありませんが。
前・元オリックス
中島は来季37歳。
岩隈は同38歳。
一応、岩隈もオリックスに所属していた選手。
彼らが中心選手として働いた第2回WBCは9年前。
そこから記憶が凍ったままの巨人・原監督。
キャンプに入りそれが解凍されたとき、前・元オリックスの選手たちにどういった感情を抱くのか。
ドジャーズ移籍騒動
岩隈で思い出されるのは、楽天移籍と2015年オフのドジャース移籍騒動。
近鉄との合併時の楽天移籍については今回は触れず、ドジャースの方を。
ダイヤモンドバックスに移籍した当時のドジャース右のエース、ザック・グレインキ―の代役として白羽の矢が立ったの岩隈。
3年55億の大型契約でヤンキースと合意との報道が出るも、直後のメディカルチェックで一転破談。
その16時間後にマリナーズと再契約。
翌2016年は自己最多の16勝。
しかし防御率はメジャー移籍後初の4点台と悪化。
そして17年に右肩を故障し今季は登板なし。
実質1年の労働で、
結果としてドジャースは得をしたことに。
契約の難しさを象徴する一例です。
メディカルチェック
2014年オフのオリックスの大型補強。
翌年、上記4人は全員怪我で離脱しましたが、米国のようなメディカルチェックを行っていたならばどうなったことか。
中島、小谷野らはまだしも、
ブランコあたりは膝辺りに問題が出ていたのではと思われます。
ただたとえそうであっても、あの勢いであればそのまま契約へ突っ走っていたような気もします。
2014年オフの主役は、間違いなくオリックスでした。