祈優勝! オリックスバファローズ

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2018オリックス

~オリックス、2018・宮崎キャンプの総括 の巻~




 喪失感

2018年の宮崎キャンプも終了。
選手たちは帰阪し、本拠地で始まるオープン戦に備えます。

キャンプ直前に書いた記事のなかで、今キャンプの課題として「センターラインの構築」を挙げていました。

セカンドもショートもセンターも高水準でこなせる大和の獲得に失敗したオリックス。
その大和喪失感を感じるか否かが、今キャンプのカギ、またはその課題に対する答えとなると思っていましたが、
私の実感としては、喪失感を痛切に感じることは全くありませんでした。

もちろん、
センターラインの要となる捕手も含めて。



 セカンド

まずはセカンド。

レギュラー最右翼の大城は着実に歩を進めている印象。
守備・走塁といった自らのセールスポイントを伸ばしています。

その大城を凌ぐ勢いで駆けてきたのが、セカンドの前レギュラーである西野
体調管理の失敗なんのその、
サードコンバート騒動なんのその、
バットで答えを出し続けています。

守の大城vs打の西野

「西野は守りがしんどい。二遊間はゲッツーが取れないといけないし、守るなら大城だろうけど」(AERA)と語る福良をみると、現状、大城が一歩リードでしょうか。

ただ、
キャンプ前は大城の寡占状態だったセカンドが、西野の再台頭により競争の色を示し始めたことは、チームにとって大きなメリットです。



 ショート

続いて、ショート。

福良曰く「安達が1年間やれれば、何の問題もないんだけど」

しかし、その安達は今キャンプも持病により一度離脱。
中心にはもちろん安達を据えるとしても、安達離脱時をそれなりにカバーできる選手の台頭が望まれたところでしたが、
新人の福田と山足に、ある程度の目途がついたのは収穫でしょう。

昨日の練習試合で「ちょっとなめてますよね」と指揮官からかなりの怒りをもらった福田。
守備に関して細かいミスは出てきていますが、
いくら25歳のオールドルーキーとはいえ、プロのショートがそう簡単に務められるはずもなく。

不動のレギュラーとなった安達も、ドラ1入団後の一年目は社会人出身にあるまじきミスを多発していました。

今回のプレーで一球の怖さがより分かったことでしょうし、
それを糧に成長していってくれれば大丈夫。

攻撃面で結果を残しても、
「打って守って走ってと3つ揃わないと僕のアピールにはならない」(サンスポ)と自らを客観的にみれる福田の姿は、ある種、頼もしくも映ります。



 山足達也

ドラフト8位で入団の山足達也

ドラフト時は「俊足のユーティリティー」としての評価で、ある意味、オリックスに最も多く存在するタイプ。
一歩間違えばすぐに埋没してしまう危険性もあったなか、
頭を擡げてきたのは、懸念された打撃面ででした。

オリックスの天敵、難攻不落の松井裕樹から放ったツーベースは自らの価値を上げるに十分なもの。

首脳陣の好評価を得ながらも、下半身のコンディショニング不良により二軍降格。
回復を待って再昇格を果たした直後に松井からツーベースを放つ。
機会を逃さないというプロ野球選手にとって大事な運も兼ね備えています。

足も使える山足がセカンド・ショートのバックアップに入れば、内野の層は厚くなります。



 センター

そして、センター。

福良がキャンプ総括のコメントとして「MVPはいない。投手は若手がいいものを見せてくれたが、外野手は物足りない。ポジションは空いているんだから。本気で獲りにきているのか」(サンケイスポーツ)と怒気を含んで語っているように、センターは空白のままで目途もつかず。

万年レギュラー候補の後藤駿太は、インフル罹患で二軍でキャンプ終了
紅白戦での二発で株を上げた大砲・杉本裕太郎は、サインミスの失態を犯し一発退場
昨年規定打席未満ながら三割近い打率を残した武田健吾はアピール不足

レギュラー候補の体たらくを感じた福良は、
明らかにスイングスピードが増した宗のセンターコンバートを決意。
宮崎ベースボールゲームズでも、
三試合すべてにおいて一番・センターで起用し続けています。



それでいいのか

有り余る身体能力を制御できていなかった宗の外野転向は、陽(日ハム→巨人)、太田(巨人→日ハム)と同じパターン。
その是非はともかく、納得はできます。

しかし、「それでいいのか」と、
上記の3人、特に武田には強く言いたい。

また代走要員と思われていた小田が、課題の打撃面を克服傾向
紅白戦、練習試合と結果を残しています。

一か月後の開幕戦、いったい誰がヤフオクドームのセンターを守っているのか。

ロメロでないことを祈ります。



 キャッチャー

最後に、キャッチャー。

野球漬けのオフを過ごした若月が、課題の打撃で結果を残しています
若月の打力アップは、若月本人にとってもチームにとってもかなりのプラス。

それに水を差すような、福良の発言もありましたがそれは無視するとして、
こういう個の成長こそが、チームを強くしていきます

また第三捕手を争う伏見も打撃面での成長著しく、楽しみです。



 宗佑磨

と、
センタ―ラインについて書いてきましたが、
大満足ということはないものの、不安と不満を感じるほどではありません

キャッチャー以外の3ポジションを(それなりに)守れる宗の台頭が、楽観的にさせている最大の要因かもしれません。

私は、吉田正尚のスイングの凄さを、「野球の素人がみてもその違いが分かる」と評することが多いのですが、
宗のスイングもそのレベルに近づいてきている感じがします。

この一ヶ月、一軍レベルの投手に苦しむことも多いと思われますが、
宗佑磨、
その身体能力同様、小さくまとまってはいけない選手です。




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