~オリックス、首位と15.5ゲーム差で前半戦終了② の巻~
.283と.254
前回(~オリックス、首位と15.5ゲーム差で前半戦終了① の巻~)に続き、今回は野手陣。
.283と.254。
前半戦終了時点でこの数字ならば前者は合格、後者は悪いなりにもなんとか。
ただ問題は、この2人が同時期、開幕直後に大スランプに陥ったこと。
もちろん前者は森友哉で後者は広島から加入の西川龍馬。
西川龍馬
西川龍馬。
出塁率.288と長打率.333でOPS.622は、天才型のヒットメーカーと分かっていながらも寂しい数字。
ただこれでも、費用対効果はさておき、この貧打線ではいい方。
2021年の本塁打王で三割打者、2023年の首位打者はともに打率二割前後をうろちょろ。
ちょっとよくなっては長いスランプの繰り返し。
中嶋は実績よりも調子を優先できる指揮官。
その中嶋がこの両者を使わざるを得ないくらい他に使いたい選手がいないのが現実。
太田椋
また前回の記事でも書いたように、調子のよくなった選手が次々と故障で消えていく負のループの恐ろしさ。
中川に森、福田、西野、そして球宴辞退となった太田椋。
西野や中川など、故障する直前は彼らしか打てていないくらいの状況でのリタイア。
そして完全開花した太田も前半戦最終戦でついに。
今季規定打席に到達するなど、シーズン完走できれば、レギュラーを越え、チームリーダーまでみえていただけに実に残念。
若手にベテラン
レギュラー陣の不振に故障あるとチャンスを貰えるのが若手たち。
その若手の不甲斐なさも目立ちました。
来田は課題の走塁での判断ミスを繰り返し貴重な連勝を止め、渡部は22打数1安打の.045。
さらに犠打失敗での走塁怠慢。
渡部に関しては二軍戦でも盗塁死の後、ちんたらとベンチに戻る覇気のない姿が散見されていただけに、さもありなんというのが、悲しいかな私の印象。
また、若手のみならず、こんなとき頼りになってほしいベテラン勢も同じく。
一生懸命のプレーとはいえ安達の1イニング3失策はさすがに言い訳できず、複数年契約してもらいながら1試合出場で故障は大城。
そして、開幕スタメンを活かせなかった55番は…。
大里昂生、元謙太
そんななか、幾筋かの明るい光も。
線の細さが目立つものの、大里昂生は巧打で活躍。
また元謙太にも3年ぶりのヒットが生まれました。
下で全く結果が出ない苦しい時期を過ごした元の久しぶりのヒットは、ストレートをしっかり振り切ってレフト前にもっていったもの。
タイミングさえ合えば打てる状態にはなっており、対変化球など課題はまだありますが、ドラ2にようやく光が差してきました。
13連勝
一人でアメリカを旅していた1994年夏。
ネットのない時代、各地区の日本人街に立ち寄り、朝日、読売等の新聞での情報収集が楽しみだった当時。
2ヶ月弱の間、エンタメ系で驚いたニュースが3つ。
ビートたけしのバイク事故(また聞きのまた聞きのためか、死去と語る日本人も幾人)。
佐賀県勢初となる、公立佐賀商の夏の甲子園制覇。
そして、近鉄バファローズの13連勝、一気の首位浮上。
暗い土井が去り仰木初年度。
イチロー旋風に沸くオリックスの情報を知りたくて開いた新聞で知る、止まらない近鉄の快進撃。
祈り祈る
ときは移ろい、バファローズは近鉄からオリックスへ。
同じバファローズならば近鉄にできてオリックスにできぬことはなく、しかも監督は鈴木啓示と中嶋聡。
それならばと祈るも、15.5ゲーム差を無視できるほどに若くもなく。
ただ、祈り応援することしかできないファンが祈るのを諦めれば、それはもう、そこまで。