~オリックス、まさかのディクソン、やはりの増井 の巻~
山本由伸vs秋山翔吾
外角ボール気味のシュートに主審の腕が上がったとき、いつも冷静な秋山が判定に不満を漏らす。
その行為はそれだけこの場面の重要さを理解し、
18.44m先のオリックス・先発、山本由伸の攻略が難しいことをも示す。
七回二死満塁、山本由伸vs秋山翔吾。
ストレートを粘り、
カットを粘り、
最後は155キロのツーシームで、山本に軍配が上がりました。
日本を代表するピッチャーとバッターの息詰まる対決。
これが今日のハイライト…となるはずでしたが。
海田→ディクソン
この時点で山本、98球。
あと1イニング投げて、最後はディクソンと思いきや、八回から海田。
海田は源田、外崎、山川を3人で片付けましたが、この起用が後々響きます。
九回は当然ディクソン。
しかしストレートが高めに浮き制球覚束ず。
一死一塁から栗山にストレートの四球。
続く金子にも3球ボールで7球連続ボール。
同点スリーラン
ナックルカーブは入らず、ストレートも入らず、制球のいいディクソンらしからぬ投球。
それでもなんとかとのファンの祈り届かず、置きにいったストレートを非力な金子にライトスタンドまで運ばれ、同点スリーラン。
二者連続四球と満塁を恐れてのものでしたが、高くつきました。
ただ、クローザー転向後ここまでほぼ完璧なピッチングをしてくれており、こういう日もあるということでディクソンは責められず。
しかし、
痛かった。
その後二者連続三振に斬ってとっていただけに余計に。
代打・中川圭太
延長十一回。
二死から福田が粘って出て、代打・中川圭太。
疲れも出てきて7月の月間打率は2割を切り。
休養兼ねてのスタメン落ちも、西村我慢できずに代打起用。
その中川、外スライダーに体泳がされず、上手く掬った打球がレフトフェンスを直撃。
二死ということもあり、三塁コーチャーの勝呂は腕を回しましたが、勝手知ったる庭、西武守備陣クッション処理から一ミリのミスなく、福田を刺しました。
勝呂の判断
次打者はオリックスで最も頼りになる吉田正尚。
勝呂も当然にストップも考えたでしょうが、その場合二死二三塁となって吉田敬遠で、四番安達との勝負。
代打も松井しかおらず、となるとこの勝呂の判断も致し方なし。
ここは、西武の中継プレーを素直に褒めるべきでしょう。
なぜ増井だったのか
延長十回を近藤大亮が3人で片付け、
エップラーに比嘉、左では山田修義もまだ残っているなか、延長十一回のマウンドに上がったのは増井浩俊。
増井の経験に賭けたか、あるいはショック療法か。
いずれにせよ、
いまの増井の精神状態、さらにあのストレートではとの危惧・不安は当然のように的中し、大砲・中村にサヨナラホームランを浴びて負け。
増井が出てきた時点で覚悟したこの結末。
しかしいったいなぜ増井だったのか。
3連戦初戦の明暗
初回モヤのタイムリー、六回福田のタイムリー+悪送球で4点奪ったオリックス。
それ以外も毎回のようにチャンスを貰いながらいつものようにもう一本が出ず。
西武打線ならば10点取っているのではと思いながら観ていましたが、それでも勝てば万々歳のところ、九回にあんなことが待っていたとは。
西武にとっては徳俵に足を掛けながらの大逆転勝利。
オリックスにとっては最悪の負け方。
3連戦初戦のこの明暗。
明日次第では長い長いトンネルに入りそうな予感のする、痛い敗北です。