~オリックス・藤井康雄、舞洲に現る の巻~
ミスターブルーウェーブ・藤井康雄
7年。
それは長い長い別れでした。
私的には、現在のNPBで最高の打撃コーチだと思っています。
ミスターブルーウェーブ・藤井康雄。
藤井がようやくオリックスに戻ってきてくれました。
ソフトバンク監督の秋山に請われて福岡に行って7年。
藤井がソフトバンクの黄金時代形成の一翼を担っていたのは間違いなく、
昨年の交流戦MVPの城所も、藤井のフォースタンス理論の恩恵を受けたと語っています。
ソフトバンクのベンチで、分厚いメモ帳を片手に戦況を見守る藤井の姿をみるのがつらかった。
その違和感、そして寂寥感。
この負の感情をもう抱くことなく、
藤井が、オリックスのユニフォームに袖を通す。
オリックスのために、その辣腕を振るう。
待ち望み待ち望み、ようやくこの日が来ました。
藤井の復帰、
オリックスファンにとって、最高のプレゼントです。
杉本、園部、宗
オリックスは31日、大阪・舞洲サブ球場での秋季練習を打ち上げた。
この日は新任の藤井康雄打撃コーチ(55)がグラウンドに現れ、スーツ姿ながら若手を積極指導。8年ぶりの古巣復帰にも感傷に浸ることなく「100%の力を出せていない選手がいるので力を貸してあげたい。勝ちぐせをつけるのは難しい。1勝するのは難しいことだけど、勝っていくしかない。杉本、園部、宗あたりに頑張ってもらいたい」と意気込みを語った。
福良監督からも「頼んだぞ」と声を掛けられ、常勝軍団ソフトバンクで培ったノウハウを注入していく。(東京スポーツ)
別のユニフォームを着て、古巣にまったく勝ち癖がついていないことに気付いたのでしょう。
では、勝つためにどうしていくか。
選手の能力を引き出し、100%の力を発揮できるよう手助けしていく。
それが藤井に課された使命です。
昨年、ソフトバンクファームの打撃コーチを務めていたおかげで、
同じウエスタンに所属するオリックスのファームの選手にも明るく、
ゆえに、
杉本、園部、宗と、オリックスの数少ない野手プロスペクトの名前が自然と挙がる。
ウエスタンリーグ、フェニックスリーグでチーム最多の本塁打を放った杉本に藤井の理論が加われば…。
大きな挫折の年となった園部、
毎年成長している宗を藤井が指導すれば…。
夢が広がります。
今日は背広姿での指導だったようですが、
早くオリックスのユニフォームをまとった藤井の姿がみたい。
幸便
藤井を待つ声は、ファンのみではなく選手からも上がっています。
もちろんその筆頭は、愛弟子・T-岡田。
オリックスのT―岡田が藤井新打撃コーチとの合流を楽しみにしている。
Tにとっては若手時代に打撃の基本を教わった恩師。ソフトバンクから8年ぶりに古巣に復帰することで「チームにとってはプラスになる。ずっと上位チームの中でやってこられたので、雰囲気的なものなどを聞いてみたい。僕も体全体の使い方を教えてもらった」。
今季は31本塁打をマークしたとはいえ「来年もこれ以上の成績を残せる保証はない。常に上を目指さないと落ちる」と藤井コーチとともにさらなる飛躍を遂げたい考えだ。(東京スポーツ)
藤井と別れ、一人悩み続けたT。
ようやく自らで解決するすべを見つけ、本塁打王を獲得した2010年以来の本塁打30本超えを果たした今季。
ただ、それで満足することもなく、
さらなる上を目指すT。
藤井の復帰はまさに幸便です。
あと5本の上積みがあれば、自身二度目の本塁打王獲得。
その5本、藤井との再会でクリアできるのではないでしょうか。
「頼んだぞ」
その打撃理論のみならず、
常勝チームの空気を知る藤井の復帰は、オリックスにとって有益。
ライバルチームとはいえ、見習うべきところは素直に見習い、
なんとかこの染みついた負け犬根性を一掃したい。
藤井×オリックスでどのような化学変化が起こるか。
足踏み続く駿太、
迷路に迷い込んだ西野、
そして左の大砲・吉田正尚。
彼らがどう変わっていくか。
特に、駿太。
藤井でダメなら諦めます。
「頼んだぞ」。
福良のみならず、すべてのオリックスファンの声です。