~オリックス、今年も一番を固定できず の巻~
一番打者
オリックスは今季も1番打者を固定できなかった。
最近5年、先発1番での最多出場は14年平野恵70試合→15年ヘルマン34試合→16年西野55試合→17年宮崎30試合→18年宗48試合。チーム試合数の半分以上出場した選手がおらず、今季は12人も起用した。固定できないだけあって打率も低く、今季の先発1番打者は12人合わせて打率2割2分8厘。もちろん、1番打者の打率は今季両リーグ最低で、オリックスにとっては阪急時代の64年2割5厘以来の低打率だった。オリックスは先発2番打者も打率2割2分2厘。クリーンアップの前を打つ1、2番が機能しなかった。(日刊スポーツ)
森脇から福良に移るも、猫の目打線は相変わらず。
固定できなかったのか、それとも打線をいじるのが監督の役割と誤解していたのか。
仰木彬という稀有な名将の形だけを真似しても通用はせず。
宗佑磨
14年平野恵70試合→15年ヘルマン34試合→16年西野55試合→17年宮崎30試合→18年宗48試合。
ここ5年で最多が平野恵一の70試合。
それでも全試合の半分もいかず。
昨年の宮崎祐樹が最少(30試合)。
性格的にも一番打者が最適と思われる宮崎ですが、一年通してトップバッターを務めきれるほどの力はなく。
今季の宗は48試合と、近5年では二番目。
これは福良の覚悟を感じる数字。
確実性はなく出塁率も低いものの、足がありバットスイングも速く長打もある。
オリックスの一番といえば私のイメージは松永浩美も、宗はその松永になりうる逸材。
故障で途中離脱も、それがなければ2014年の平野の数字は超えていたことでしょう。
二番打者
加えて、その次の二番打者にも問題あり。
二番打者の打率は,222と一番の,228よりさらに低く。
ただここはある意味仕方なく、
福良が、二番打者に犠打ができるという点を最優先とした結果。
平成の終わりに昭和の野球。
海の向こうのメジャーではこのような古い二番打者は駆逐され、いまや強打者の定位置になった二番。
私的には、大谷翔平がエンゼルスの四番に座ったニュースよりも二番に入った時の方が衝撃は強かった。
一番・T-岡田、二番・吉田正尚
一・二番の低打率に悩むのであれば、ここに強打者をもってくればよく(特に二番)。
最も打順が回ってくる一・二番に強打者を据えることはなんらおかしなことではなく。
昨年ファンに強烈な印象を与えた、一番・T-岡田に二番・吉田正尚。
福良のコメントを読む限り、コーチの提案を受けいやいや組んだものだったと推測されますが、
(チャンスに弱いが)出塁率の高いTを最も打順が回ってくる一番に置き、最強打者の吉田正尚を二番に据える。
印象としては奇抜にみえるも、論理的な打順だったと思われます。
ただこれは福良の野球観には相容れず早々と撤回。
結局、一・二番の低打率に悩んでいなかったということ。
統計や論理性よりも、伝統や成功体験という固陋な旧習を優先する限り、監督の力で勝つということはなかなか難しかった。
西村新監督の一・二番構想
では来季に目を向けると、西村新監督の一・二番構想は、
1、2番はやっぱり足を使える選手を置きたい。2番に強打者という考えもあるんだけど、そうなると塁に出たとしても、相手バッテリーも走者に気がいかない。警戒をしなくていいので。となると、1、2番に足のある選手を置くことで、相手投手にもプレッシャーになる。(サンスポ)
出塁率や打率よりも、やはり西村徳文の根幹であった足を最も求めるようです。
追伸:2014~2018年の一番打者の欄に、本来ならば一番を担って欲しかった後藤駿太(駿太)の名が全くなし。
いかに後藤(駿太)の打撃が成長していないかがよく分かるデータです。