祈優勝! オリックスバファローズ

~オリックスバファローズを心から愛するファンの、ブログ~

福良淳一

~オリックス、福良GMインタビュー⑤「オリックス低迷の原因と受け継ぎたい「古き良き伝統」」 の巻~




伝統

~オリックス、福良GMインタビュー「急場凌ぎの補強はしない」① の巻~~オリックス、福良GMインタビュー「急場凌ぎの補強はしない」② の巻~~オリックス、福良GMインタビュー「急場凌ぎの補強はしない」③ の巻~~オリックス、福良GMインタビュー「急場凌ぎの補強はしない」④ の巻~に続いての福良GMインタビュー第5弾。

―― 福良さんは強かった時代の阪急、オリックスでプレーしてきましたが、そうした阪急ブレーブス、オリックスブルーウェーブの伝統や色が、今のこのチームにはどんなふうに受け継がれているとお考えでしょうか。

「それがね、薄くなっているような気がしてならんのですよ。自分が阪急に入った時には、上に山田(久志)さんや福本(豊)さんがいて、ロッカーではいろんな話を聞かされました。やがて山田さんも福本さんも引退して下の選手が増えてきたら、今度は自分らの世代がイチローやら田口(壮)あたりに伝えてきたという流れがあったんです。それが、いつからかプツッとなくなってしまったように思うんです。

「薄くなっているような気がしてならん」というか、薄いというよりも、阪急ブレーブス、オリックスブルーウェーブの伝統や色は、気化してもはや存在すらしていません。

「いつからか」と問われれば、連覇の陰の立役者、本西厚博や馬場敏史らの放出から始まっていたのですが、確実に消えたのは2002年の石毛宏典の監督就任
監督としての資質のなさは、FA移籍から一軍監督込みで就任したダイエー二軍監督を一年で馘首された時点で明らかだったはずなのに。



39年ぶりの最下位

監督たるもの、チームの顔。
そのチームの顔を、長く鎬を削り結果煮え湯を飲まされてきたライバル球団のリーダーに依頼する。
現役時代の成績が石毛とは隔絶した阪急OBのレジェンドが二人、福本豊に山田久志がいたにもかかわらず、ファンの気持ちを全く顧慮することもなく。

それでもまだ結果を残してくれればよいものの、結果は球団39年ぶりの最下位
伝統の完全崩壊を著明に表しています。



フロントの自壊

伝統の気化と前述しましたが、火を焚き蒸発させたのは間違いなく、オリックスブルーウェーブのフロント陣
近年ようやく阪急回帰の姿勢がみえてきましたが(それも前後はともかく福良の監督就任から)、この当時のフロントの能力のなさ、一体感のなさはあまりにものレベルで、弱小球団に共通するもの。

結局はこの当時の迷走、というか自壊がいまに繋がり、いまもなおチームを覆う腐った空気を醸成し続けています。



2016年

―― 福良さんが受け継いでもらいたいと思っている阪急、オリックスの伝統って、言葉にするとどういうことになるんですか。

「これはもう、考えて野球をする、ということに尽きます。強いチームであるためには大人の集団であることが一番大事やと思うんです。誰かに言われなくても、それぞれが考えながらプレーする。選手同士、お互いが考えていることを理解しながら戦う。考えているからこそ、チームメイトにダメ出しされても受け入れられるんじゃないですかね。そのためにも、キャンプから言われてやるんやなくて、自分で必要なことを考えながら動くことが大事やということです。そこをチームに浸透させられてないのは、監督時代の自分にも反省させなアカンところだとは思うんですけど(苦笑)」

阪急そしてオリックスブルーウェーブ(初期)への回帰が福良就任もしくは田口二軍監督就任からとすれば2016年
既に4年が経過しましたが、いまだ「阪急、オリックスの伝統」を感じることはなし。



「オリックスバファローズ」の伝統

背番号「19」がエースナンバーと称されていることが表すように、一度途切れた伝統の継承は想像する以上に難しい。
そしてもはや戦う選手たち当人が、阪急ブレーブスも連覇当時のオリックスも知らない

となると阪急回帰、「受け継ぎたい「古き良き伝統」」を蘇らせることは不可能なのではと思わざるを得ず。

つまり、新しい「オリックスバファローズ」の伝統をつくっていくしかないということ。
ただそれは、勝たねば、勝ち続かねば生まれないもの。

「勇者は遠くなりにけり」

毎度のように深い溜息を吐き、パソコンを閉じます。





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