~オリックス、継投ミスでソフトバンクに連敗 の巻~
アルバースとミランダ
オリックス先発が途中加入のローチならば、ソフトバンクの先発も途中加入で初登板となるミランダ。
マリナーズに所属し、昨年は先発としてフル稼働。
8勝(7敗)をあげたスピード型左腕。
マリナーズといえば、現オリックスのアルバースが昨年所属したチーム。
約1ヶ月で5勝を挙げたアルバースはそれでも先発5人枠から外れる見込みであったため、声がかかった日本への移籍を決断。
5人目の先発を争ったミランダの存在が、オリックス・アルバース誕生の一因となったとも言えます。
そのアルバース、本日登録抹消。
タイミング的に違和感のあるこの抹消ですが、
真相は腰痛とのこと。
中5日を繰り返していたこともあり嫌な予感が頭をよぎりましたが、肩肘でなければたぶん大事には至らないでしょう。
吉田正尚、第20号
そのミランダ、最速152キロという触れ込みも、ストレートは140キロ前半。
キレも感じられず制球もアバウトで、これならアルバースの方が数段上。
しかし、貧打・オリックスは攻略できず、
吉田正尚の第20号特大ツーランのみに抑えられる。
打力優先のホットコーナーに鈴木昂平をスタメン起用するところにこの惨状が表れており、
吉田だけをマークすればあとはほぼ安パイ。
それでも先発のローチがボールを揺らしてゲームをつくり、
2-2、
同点のまま、試合は六回の攻防に。
ローチ→山田
先頭の上林、続く中村にヒットを打たれて、
先制の2点タイムリーを浴びた四番・柳田を迎えたところで先発ローチを降板させた福良と高山。
1イニングの志願登板から中5日とはいえ、球数は72球。
中村のヒットもボテボテのラッキーヒットで、交代やむなしのピッチングにはみえず。
しかし、
相手は球界ナンバーワンバッター。
こちらも絶好調の左腕・山田修義をもってきて勝負をかけるのは、決して誤りでなく。
実際、以前の記事でも書いていますが、
山田は、過去最高のピッチングで柳田を牛耳っています。
ただ、ここでは柳田に軍配が上がり、ソフトバンク勝ち越し。
逃げたわけではなく、自慢のスライダー連投のなか、勝負をかけたストレートが外れて3-2となったところで甘くなったスライダーを弾き返されました。
打った柳田を褒めるべきでしょう。
山田→比嘉
しかし、
そこで踏ん張れるのが、今年の山田。
右のグラシアルを挟んで左の長谷川まで投げてツーアウト。
松田を迎えた場面で、サイドの比嘉に交代。
ここでの山田交代も、誤りではなく。
比嘉vs松田といえば、2014の最終戦を思い出しますが、
あの時の印象が比嘉にもあるのか、スライダーがボール二個分外に行きフォアボール。
二死一二塁。
ただ、
あとアウト一つを取ればよい場面。
次打者が甲斐でもあり、松田にはクサいところを衝いての勝負でも全く問題はなく、
比嘉自身も二人で一つのアウトを取る算段だったのでは。
右のサイドというだけで
六回二死満塁。
ここで勝負に出たのが工藤。
試合中盤ながら、正捕手・甲斐に代え、一軍に上がってきたばかりの好打者・明石を起用。
比嘉と明石のこれぞプロという匠の対決に心躍らせていたところ、
福良が出てきてピッチャー交代。
これだけ好調が続いても、
ボールのキレがリリーフトップクラスでも、
そして、
満塁でも崩れない精神力と制球力があっても、
結局は右のサイドという印象だけで、左打者が出てくると代えられる比嘉に、
そういう硬直した考えしかできない福良(に高山)。
比嘉の今季の対左打者の被打率は,160(25-4)。
悲しくなります。
比嘉→岩本?
そんな悲しみのあとに訪れたのは、驚き。
力不足の山崎福也は選択肢としてなく、
左には左というだけで、大山暁史起用と思いきや、
出てきたのは、岩本輝。
決して岩本は悪いピッチャーではなく、
制球に難のある大山を使うなら、岩本でしょう。
ただ、
岩本使うなら、比嘉続投でしょう。
結果は、最悪の押し出し。
どんな思いで比嘉はこの場面を見ていたことか…。
岩本→大山
動揺隠せない岩本はそこから2連打を浴び、試合はここで終了。
一死も取れずに降板した岩本に代わって登板したのが、大山。
二死一二塁。
左の上林をきっちり抑える皮肉。
好投していた山崎福也に代えて、糸井に調子いまひとつの黒木をぶつけて負けたことがありましたが、
比嘉から岩本へのスイッチはそのときと同じくらいの謎継投。
もちろん継投は結果論の面もありますが、
岩本の押し出しは決して想像できなかったことではなく。
継投ミスで、
山田にも比嘉にも自責点が付くことに。
悲しくなります。
ここはホーム、そしてプロ
その後は、このあとに飲み会の予定でも入っているのかと思ってしまうような、オリックス恒例の淡泊な攻撃でゲームセット。
忘れているのかもしれませんが、ここはホーム。
3位・ソフトバンクに連敗。
金足農業の逆転サヨナラツーランスクイズ。
二塁ランナーが恐ろしい勢いで三塁ベースを駆け抜けていく姿を観て、鬼気迫るものを感じました。
負けるのは勝負事ゆえ仕方ないとはいえ、
お金を貰っている以上、少なくとも意地や闘志はみせないと。
忘れているのかもしれませんが、あなたたちはプロです。