~オリックス・福良&西村、宮崎凱旋 の巻~
宮崎
明日の試合は宮崎。
2015年にキャンプ地が宮古島から移って以来、縁のできた宮崎でのオリックス戦初開催。
開催場所は清武ではなく、巨人のキャンプ地・宮崎サンマリンスタジアム。
宮崎での公式戦開催自体が10年ぶりとのことで、宮崎では地上波でも放送予定。
キャンプでお世話になっていることもあり、少しでもオリックスのファンが増えてくれれば。
監督・福良 & ヘッド・西村
オリックスのツートップ、
監督の福良淳一、ヘッドコーチの西村徳文はともに宮崎出身。
シーズン当初、負けが込み、
監督交代を声高に叫ぶ人も見受けられましたが、
今年は八月に宮崎で公式戦が開催されるためそこまでは辞任はないのではとの冷静な声も一方ではあり。
52勝58敗、借金6。
もっと借金が増えていればどうなったか実際のところは分からないものの、
なんとか二人そろって、故郷に凱旋することができました。
紐帯
宮崎県延岡市出身の福良と、
宮崎県串間市出身の西村。
1960年6月28日生まれと1960年1月9日生まれ。
西村の方が一つ学年は上も、同郷で同じパリーグの内野手出身ということで現役時代から交流があったそうで、
いつかどちらかが監督になった際には、もう一方がヘッドで支えると考えていたとのこと。
西村がロッテ監督に就任した際には、当時日本ハムコーチだった福良の入閣を希望したそう。
台湾ウインターリグにも揃って視察に行くほどで、
監督・ヘッド、二人をつなぐ紐帯の太さは12球団一といっても過言ではないでしょう。
そんな二人にとって、
明日の試合は格別なものとなるでしょう。
福良-西村体制
ただ、
この福良-西村体制が、オリックスというチームにとって有益であったかはまた別問題で、
西村が入団した年にチームは球史に残る完全最下位を達成。
翌年も3位に大差の4位。
通常、監督もしくはヘッドどちらかが責任を取るべき数字を残しながら、
互いへの信頼深い2人はともに残留。
そして今年もBクラス。
1+1=1
今年のシーズン前に週刊ベースボールで伊原春樹と西村徳文の対談が載っていましたが、それを読んでも、
西村自身がヘッドとしてなにを目指しているのか、なにをやりたいと思っているのかがいま一つ明確でなく、
たとえば選手へのフォロー等、ヘッドの仕事といわれるものも福良が行っており。
意見対立してでもチームをいい方向に導くという気概を西村から感じることもなく、
野球観があまりにも似すぎて、さらには仲もよすぎたため、
この福良-西村コンビは、1+1が1にしかならなかったという印象です。
凱旋と置き土産
ある意味、そんな二人のための宮崎開催。
「凱旋」と書きましたが、本来の「凱旋」の意味は「戦いに勝って帰ること」。
この二人の築いた3年間を振り返ると、決して「戦いに勝っ」ての帰郷とはいえず。
しかし、
それでも晴れ舞台。
冷徹に現状をみれば、これが最後の置き土産となる可能性も。
彼らの「采配」で勝つ試合を、故郷・宮崎で見せてほしいものです。