~オリックス・福良、好々爺に戻る の巻~
辞任
プロ野球・オリックスは25日、福良淳一監督(58)が今季限りで辞任すると発表した。球団は続投の要請をしていたが、成績不振を理由に福良監督が固辞したといい、京セラドームで記者会見した長村裕之・球団本部長(59)は「9月初めに監督から辞任の申し入れがあった。チームの成績は私の責任ですということで、一貫して決意が変わらなかった」と説明した。(毎日新聞)
チームの未来を考えると吉報ともいえるこの報にいざ接すると、
嬉しさよりも寂しさが、何倍も何十倍も何百倍も勝り。
去ることを決意した将の英断を心から喜ぶなぞできるはずもなく。
福良の辞任に関してはまた近いうちに、
私の複雑な心中を文字に起こしたいと思っています。
内容変わらず
将の辞任が発表されるというある意味節目の試合も、
内容は変わらず。
ソフトバンク・上林の第22号となる先頭打者アーチで幕開け。
彼の活躍をみるたびに、同級生の吉田雄人、園部聡のことを思い出します。
一点差に迫るも、
宗のミスからの大量失点。
本拠地でまたこんな試合をやらかしました。
その裏、大量リードのソフトバンクが前進守備を敷いていなかったおかげで2点返すも、
その直後同じく2点を取られ、どっとため息。
個人タイトル
今日の敗戦で4年連続Bクラスが確定。
となると、
山本のホールド・新人王、増井の最優秀救援といった個人タイトルに目が行きますが、
勝ち試合がない限り増えないセーブ・ホールドの性質上、オリックスより成績上位のソフトバンク・日本ハムの方が有利で、
山本と日本ハム・宮西の差は縮まらず、
いつのまにか増井はソフトバンク・森に抜かれ。
九回裏二死からの一点。
本来ならば褒められる粘りも、結果としては森にセーブ機会を与えることとなりました。
今年もオリックスからタイトル保持者は生まれなさそう。
なんでもかんでもトップの福良に収斂するつもりは毛頭なく、
やはり選手個々の力不足は明らかです。
福田周平、プロ第一号
そんななか、今後の活躍が大いに期待させる選手に、本塁打が生まれました。
福田周平、プロ第一号。
小柄な体ながら当てにいかず、しっかり手元までボールを引き寄せて上から叩く福田のスタイル。
だから強い打球が飛びます。
一番・宗、二番・福田の新コンビ。
一番・宗は育成込みながら、福田に関しては実力でそのポジションを奪い取りました。
田嶋と福田。
将来チームを背負える選手を二人取れた今季のドラフトは、成功の部類に入るでしょう。
好々爺に戻る
その福田の第一号に頬を緩めたのが、監督・福良淳一。
福良からなにか声を掛けられ、きりりとした表情ながらこちらも笑顔で返す福田。
選手と監督のよい関係が窺えた一場面でした。
その福田の返答を聞いて、再び目尻を垂らした福良の姿からは、
もう勝負師としての厳しさや、えも言われぬ緊張感を感じることはなく。
監督・福良から、
ひとのいい好々爺に戻るときが、ほんとうに来たようです。