~オリックス・伊藤、「やっぱり勝ちたいから」 の巻~
「やっぱり勝ちたいから」
3月15日のスポーツ報知の記事。
伊藤光の三塁挑戦について書かれています。
「やっぱり勝ちたいから」とのタイトルになっていますが、
当初のタイトルは「捕手が嫌だった」と、煽動的なものでした。
中身を読めば、
捕手が嫌といっても、学生時代の話。
プロで我慢しながらやっていたのかと思えば、そうではなく、
読者の目を引きたいがための惹句でした。
いまの「やっぱり勝ちたいから」の方が、記事の内容にふさわしく、
改題は、どこかから苦情がきたのでしょう。
勝つために
自分の理想としては、やはりスタメンマスク。
しかし、
最も大事なことは、試合に出るということ。
勝つために最善の方策を探るのが首脳陣の役目。
その彼らが、
勝つために伊藤を使う。
勝つために伊藤の力を必要とする。
たとえプロテクターをつけていなかったとしても。
オリックスでは、以前北川が捕手からの転向後サードを守っていました。
常時ヒヤヒヤし通しでしたが(特に千葉マリンのときなど)、
伊藤に関してはそれがない。
ゴールデングラブ受賞経験のある小谷野も、その守備力を認めています。
T・安達・伊藤・駿太の生え抜きがチームを引っ張っていかないと、と福良や西名球団社長から言われてきましたが、
昨秋、伊藤と駿太の名は抜けました。
しかし、
いまの伊藤はいままで以上にチームに必要な存在となっています。
チームのことを、
勝利のことを優先に考え、
慣れぬ守備位置で奮闘する伊藤の姿は、胸に迫るものがあります。
なお、昨夜の阪神戦の完封。
マスクをかぶっていたのは、伊藤でした。
一回から、九回まで。
平野の力
先発・千賀が五回無失点の好投。
後を継いだのが、オリックスの守護神・平野。
三人完璧に切ってとってテンポをつくり、
その裏の日本打線の爆発を呼び込みました(勝ち投手、平野です)。
第二先発制を敷いていない今回の侍ジャパン。
先発が降りた直後の二番手に、経験豊富な平野を配置しています。
打者のラッキーボーイが小林なら、
投手のラッキーボーイは平野でしょう。
ただ、当たり損ねがヒットになるバッターと違い、
投げ間違いはほぼ痛手となるのがピッチャー。
そこに運の要素が絡むことは少なく、
実力が伴わない限り、打者を抑えることはできません。
平野の力が認められ始めました。
平野の力に(オリックス以外の)ファンが気付き始めました。
日本人として、オリックスファンとして
なぜ平野にイニング跨ぎをさせたのか、
なぜ大量リードで牧田を使ったのか、
理解しがたいことも多い日本の投手起用。
小久保と権藤の不仲が原因でしょうが、
大事な二番手に、投手陣最年長の平野を置く。
この平野の起用法は大ヒットです。
平野がいてくれてよかった。
日本人として、
オリックスファンとして。