~オリックス・金子、初勝利! の巻~
乖離
ようやく、
金子千尋が今季初勝利を挙げました。
決して絶好調、または本調子にはみえませんでしたが、
そもそも金子の本調子とはいったいなんなのか?
あの2014年のピッチングの鮮烈な印象がいまだ残像として記憶に刻まれているため、金子にあの頃のピッチングを求めていたのではないでしょうか。
あの頃の金子はもういない。
そのことはここ3年の成績と今年4月のピッチングが証明しています。
記憶と現実の乖離。
この乖離が、ファンもしくは本人を苦しめていたとも言えます。
低めに
今年の金子の基本スタイルは、追い込んでフォーク、スプリット、チェンジアップを低めに集める。
これに尽きます。
ただし相手もプロ。
それだけでは打ちとれず、結局はそこに至るまでの過程が重要となってきます。
今日の金子。
ストレート、変化球ともに低めに制球されており、
低めの球で追い込んで、
そこからもういっちょ低めに落とす。
いわゆるストライクゾーンからボールになる球です。
四回まで無安打、
結果、6回被安打2・奪三振6・自責点0。
しっかりとゲームをつくり、
自らの右腕で今季初勝利を掴み取りました。
コントロール
2018年の金子が2014年の金子であるはずはないものの、
2014年の金子が理想形であることは間違いなく。
2014年の金子と言えば、コントロール。
今日は久しぶりに金子らしい制球力を披露してくれました。
ゆえに球数も少なくて済み、
4回を終えて55球。
無安打よりもこちらの方を評価したいところ。
矜持
また金子と言えば、エースとしての矜持。
いまの金子をエースと呼ぶことは難しくも、長年チームを背負ってきたことで培われたその矜持は簡単に消えるものではなく。
それが感じられたのが、五回。
打者が誰かを考慮に入れていない西野の雑な送球で走者を許し、
風に流された不運な当たりがセカンド後方に落ち、
打者が目に入ったとはいえ、正面のゴロを安達がトンネルし、一点を許す。
精神的にも一気に崩れてもおかしくないなか、なんとか一点で踏ん張った金子。
「もっと点が入ってしまったらエラーした野手はつらい」(時事通信)
これぞエースの矜持。
ミスを逃さず
試合の方は、先制・中押し・ダメ押しが今日もできて、5-2で勝利。
点を取られれば突き放し、最後は松井を途中降板に追いやり。
相手のミスに助けられた面もありますが、
相手のミスを逃さず衝いたと言った方が適切でしょう。
昨日2三振の宮崎は、昨日本塁打を放った小田を差し置きスタメンに起用されたことを意気に感じ、
本塁打で恩返し。
宗の怪我により、競争が生まれています。
宗、小田、宮崎の争いがいまから楽しみです。
勝負の明日
さあこれで、ようやく借金1。
高かった借金2の壁を乗り越えました。
明日の先発は、西勇輝。
対するは岸孝之。
相手にとって不足なしの、エース対決。
あの恥ずべき3連敗を屈辱としっかりと認識し、
意趣返しの2連勝。
さあ、リベンジ完成と借金完済へ。
勝負の明日です。
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