~オリックス、ノーヒッター菅野を観て思い出す、金子と坂口と の巻~
菅野智之
普段なかなか観ないセリーグの試合。
たまたま観た試合のマウンドを任されていたのが巨人の菅野智之。
いまの日本球界を代表するピッチャーであり、オリックス西が師事する大エース。
交流戦以来の菅野との邂逅は、またも、
素晴らしいの一言。
バックドアをここまで操れるピッチャーは菅野だけでしょうし、
九回最後までアウトローにスライダーを集中的に投げられる制球力と精神力は、もはや人智を超えた感もあり。
今季私が最も感銘を受けたピッチングは、以前も書きましたが、山田修義vs柳田悠岐。
アウトローにスライダーを寸分なく続け、柳田を空振り三振に斬ってとったものでしたが、
それを菅野は九回まで続けるわけですから、
いやはや、大したものです。
巨人+ノーヒットノーラン=金子千尋
巨人+ノーヒットノーランとなると、
オリックスファンの私が思い出すのは、2014年交流戦対巨人での金子千尋。
いまとなっては奇跡と呼ぶしかない2014年のオリックス。
それを支えていたのが、オリックスのエース・金子千尋。
九回ノーヒットノーランを完遂するも、攻撃陣が点取れず無念の交代で記録達成ならず。
菅野のずば抜けた制球力を観るたびにあの頃の金子を思い出し。
2014年、金子は間違いなく菅野でした。
それから4年が経ち、その4年間で挙げた勝ち星は30。
FA取得で移籍も噂されていますが…。
九回裏二死+ノーヒットノーラン=坂口智隆
九回裏、簡単に二死を取った菅野。
27個目のアウトを狙う右腕の前に立ちふさがったのは、ヤクルト・坂口智隆。
九回裏二死+ノーヒットノーランとなると、
オリックスファンの私がどうしても思い出すのは、2013年のオリックス・坂口智隆。
6月の対ロッテ、九回ツーアウト。
オリックス打線はこの年覚醒した、ロッテ先発古谷の前にここまで一本の安打も出ず。
最後、左打席に入ったのは坂口智隆。
変化球を弾き返してのスリーベースで、古谷の快挙、オリックスの屈辱を目前で帳消しにしました。
菅野の高めストレートをあのときのように弾き返した打球はセンターに。
いい当たりでしたが正面でノーヒットノーラン達成。
あの時のようにとはいかずも、
元気な坂口、
明るい坂口の姿を観れて、嬉しかった。
近藤一樹
そこには、
大引もいて、近藤もいて。
今季74試合に登板の近藤一樹は、34歳にして初のタイトル・最優秀中継ぎ賞を受賞。
坂口のリリースからの復活は、そこに至るまでの成績をみてもオリックス側の失策とは思えない面もあり。
しかし、
近藤に関しては、交換相手の八木が全く戦力にならなかったこともあり大失策の部類に入り。
もちろん近藤に関しても移籍が精神的にプラスに出た面はあるでしょうが、
基本先発での起用で、先発で結果が出なかったから中継ぎに、ということを試すことをチームは全く考えていなかった(もちろんそれは私もで、故障で苦しんだ過去を間近で観てきたからこそ負担のかかる中継ぎ転向を考えにくかったとも、突然崩れる近藤の投球内容をみても…とも言えます)。
といいながらも、
そんな後悔より、
他チームで元気にプレーする元オリックス戦士に出会う喜びの方が常に格段に勝りますが。