~オリックス、11連戦白星発進! の巻~
パッとしない山岡
勝負の11連戦がいよいよスタート。
連戦初戦の先発を任されたのはチーム勝ち頭の山岡。
しかし、その山岡がパッとしない。
わずか6球で先制点を許し、二回も2安打を浴び2点目を献上。
ここで二死三塁から松井がワンバンの変化球をグラブで止めにいき逸らしましたが、三塁走者が自重。
突っ込んでいれば確実に追加点となっていたはずで、入るはずだった一点が入らなかったことが、こののち活きる展開となるか否か。
ファール判定
三回、急に乱れたロッテ先発・西野が二者連続で四球を与え、無死一二塁の好機。
ここでの西村の指示はもちろん恒例の犠打。
西浦、初球に試みますが捕手の目の前。
田村が捕って三塁悠々アウトのタイミングも、ファール判定。
救われて犠打再びで、今度は成功。
その後、吉田正尚の犠飛にロメロのタイムリーで、試合を振り出しに戻したオリックス。
自重の一点が意味をなす展開となりました。
西村の覚悟
追いついてもらっても、変わらない山岡。
四回には4安打を浴び2失点で勝ち越し点を許します。
4回/被安打7・失点4。
ここで山岡を見切ったオリックスベンチ。
11連戦の初戦、エース格の山岡、球数もまだ83球。
内容はともかく、まだ投げさせてもおかしくない条件が揃ってはおり。
しかし交代。
11連戦に賭ける西村の覚悟を感じさせました。
そしてその指揮官の強い覚悟は、
野手にも、山岡からバトンを受け継いだ中継ぎ陣にも伝播し。
中継ぎ陣の好投
五回は山田、六回は吉田一将、七回は海田。
七回の海田は先頭打者にヒットを許すも、ロッテベンチの三割打者・荻野への犠打指示とセカンド・福田の好守に助けられ、三人続けての無失点。
この中継ぎ陣の好投に、まずは小島脩平がバットで応え、ライトへの本塁打で1点差。
そして、八回。
ロメロ、小島脩平、若月健矢
先頭のロメロ、ひっかけたような当たりが投手の体に当たり幸運なヒット。
続くモヤに左投手をぶつけますが、センターオーバーのツーベースで無死二三塁。
この試合でもいつものように幾度もチャンスを潰してきたオリックス。
ここで打席に入るは小島脩平。
ツーストライクまでの追い込まれ方をみると打てそうな気はしませんでしたが、低めの変化球をなんとか当てた打球が前進守備のファーストの頭上を越し、ついに同点。
そして宗。
対左ながらここで代えなかった西村の期待に応え、センターへの犠牲フライでついに逆転。
さらに若月のボテボテの当たりが三塁前に転がり、2点リードとなる6点目。
白星発進
八回裏、増井が二死からもたつくも粘って九回表。
ダメ押しの4点を追加し勝負あり。
最後は2点リードで準備していたディクソンをそのまま投入し勝利。
11連戦の初戦を白星で飾りました。
小島脩平
自重により入るはずだった一点が入らなかったロッテ。
ここで1点加えていれば最大3点差となっていたわけで、であれば諦めの早いオリックス打線も意気消沈していた可能性十分にあり。
結果的には大差となったものの。
勝因は、山岡を早めに代えた西村の好判断。
西村の期待に応えた中継ぎ陣。
そして小島脩平。
プレーでなく(知らないはずの)小島の人間性を批判する人を時折見かけましたが、そんな皮相的批判を自らのバットで蹴散らした小島。
小島の奮闘が、非常に嬉しい。
女神の配剤
勝ち越した八回の攻撃。
上述しましたが、ロメロに小島、若月の当たりは決してよくはなく。
が、それらがすべて安打となり、それが点に結びつき、勝利に結びつき。
これを野球の女神の配剤とするならば、果たしてその意図は。
11連戦の初戦。
不甲斐なかった野手陣が奮起し、迷惑をかけてきた先発陣をフォロー。
さらには、野球の女神も微笑み。