祈優勝! オリックスバファローズ

~オリックスバファローズを心から愛するファンの、ブログ~

近藤一樹

~オリックス、金子から近藤へ の巻~

激励のウイニングボール

7月31日のスポニチアネックスの記事から。
近藤のトレードに関する余話です。

”(トレード)発表翌日の18日。後半戦の開幕戦となったソフトバンク戦でオリックスは6―0と快勝した。
腰痛がありながら、5回無失点で抑えた金子が勝利投手になり、ウイニングボールを手にした。
そのボールがつい最近、ヤクルトの選手寮に届いた。近藤一の仮住まいだ。
 ボールには18日に登板した金子、塚原、海田、吉田一、平野のサインとともに「お互い 頑張ろう」とメッセージも添えられていた。同学年で最も仲が良かった金子の計らいであることは間違いなかった。”

同級生の金子と近藤の友情に、思わず涙が浮こぼれます。
揺籃期のオリックスを知る二人だからこそ、
つらさや寂しさを共有するなかで、自然と友情も育まれていったのでしょう。

坂口・大引・近藤・後藤…。
オリックスを去っていった彼ら。
ユニフォームは違えど、ファンの心にいまもなお、その雄姿が輝きとともに残っています。




消えゆく生え抜き

いい話ですが、考えさせられたのは以下の文。

”トレード発表となった17日、2軍選手の前で近藤一があいさつした際、ぼろぼろと涙を流した選手が何人もいたという。
陰で若手投手の相談に乗っていたのを、私も知っていた。後日、その話を聞いて、改めてその人柄を感じたものだ。
 今回のトレードの是非を問うつもりはない。
ただ、近年のオリックスの編成面には、何とも言い難いものを感じる。
昨年はケガがあったとはいえ、馬原、井川、中山らを続々と戦力外とし、野手でも坂口、鉄平がいなくなった。
選手層が薄いと福良監督が嘆く一方で、坂口がヤクルトで3割近く打っているのも事実だ。
もちろん、これは結果論かもしれない。
ただ、新陳代謝があまりに急激すぎる印象が消えず、若い選手がベテランの良い部分を吸収する前に、チームの入れ替えが進んでいる気がする。”

そうなんですよね。
オリックス、世代交代を急速に進めていますが、
同意できない部分やひっかかる部分が常にあるんですよね。

上述の5人(馬原、井川、中山、坂口、鉄平)のなかで、他球団から請われたのは坂口一人ですから、フロントのその判断はけっして間違いでないとは思います。
ですが、
チームの功労者に対する配慮をもう少ししてほしいというのが、ドライさをもつことができない一ファンとしての心情です。

坂口・大引・近藤・後藤…。
オリックスを去っていった彼ら。と書きましたが、
各々事情は違えど、全員、オリックスのユニフォームを脱がされた選手たちです。

昨年の、ヤクルト・セリーグ優勝の際、
石川・館山の両ベテランが、若い選手たちに胴上げされていました。
その風景を見ながら、いつか訪れるオリックス優勝を夢想したとき、
石川のようなベテランの生え抜き選手がいないことに驚き、愕然としたことをふと思い出しました。

年を重ねるにつれ体力は衰え、そのことに抗うことはできません。
が、その衰えと反比例して経験値は増えていきます。
その経験値を、オリックスを支える次世代の若者に伝えていくことが、
力の衰えたベテランの次なる使命です。

もちろん、現在のオリックスの最年長選手・小谷野のように、
他球団での優勝という華々しい経験を伝えることも大事なことですが、
オリックスの苦しい時代を知る生え抜きの選手が伝えるアドバイスは、きっとそれ以上に有用なものとなることでしょう。

それができる選手がまた消えていくことに、寂しさと同時に虚しさを感じています。

-近藤一樹
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