~オリックス、九回表をなんとか凌ぐ! の巻~
宮城、五回降板
取られて取って追いついて、追いつかれて勝ち越して突き放して最後は追い込まれるも、なんとか逃げ切って勝利。
心臓に悪い試合でしたが、こういう展開をものにすれば余計に嬉しいもの。
オリックス先発は、安定の宮城大弥。
外国人二人に適時打と本塁打を浴び、4失点で五回で降板。
マーティンの二打席目の三振等みてもそこまで調子が悪いという印象はなかったものの球数増え、ここでの交代は今週4試合ということもあればやむなし。
そこまで悲観するものでもなく、こういう日もあるで片付けてよいのでは。
本塁打パリーグトップ
モヤの本塁打で反撃、好調の一二番で追いつき、Tのツーランで勝ち越し。
追いつかれてからモヤの二本目のアーチで再び勝ち越し。
さすが本塁打パリーグトップのチーム。
パークファクターにおいて本塁打が出にくいとされている京セラを本拠地としてのこの数値は素直に称賛されるべきもの。
オリックスの監督としては珍しく長距離砲の価値を認識している中嶋のおかげでもあります。
大型遊撃手・紅林弘太郎
ただ結果的に、それら以上に大きな意味をもったのが八回の紅林の犠飛。
高めの真っすぐをきっちり捉えて外野までもっていきました。
プロスペクトとして同じく出場機会を与えられてきた太田が二軍落ち。
慣れぬ三塁での出場など紅林の方が試練が多かったように思いますが、しっかりと耐え成長してくれています。
NPBでは稀少価値の高い大型遊撃手。
このまま大きく育って欲しい。
富山ー若月
宮城降板後、比嘉→富山→能見と無失点リレー。
一発出れば逆転の七回、富山がレアードに投じた最後のアウトローストレートには心から感嘆。
そこに至るまでの若月の組み立ても見事でした。
ロッテベンチの愚策に助けられたのは、能見。
無死一塁からピンチバンター起用。
これだけでもありがたいのに、そのピンチバンターが犠打失敗。
打率.150の若い山口を指名打者であえて起用しているのであるならば、ここは心中するのかと思いましたが。
オリックス的には大助かりのピンチバンター(と和田の暴走)でした。
あと一死で村西投入
ピンチバンター大失敗に八回の貴重な追加点。
これで勝負あり、とはいかず。
なぜならこちらはクローザー不在。
Kを投入するも一死一二塁。
ここで安田を外野フライに抑えてあとワンアウトとなり打席にレアードを迎えたところで、サイドの村西良太を投入。
九回打ち切りもあっての継投ですが、漆原で何度も痛い目に遭った経験から投手の出し惜しみを避け出した中嶋。
それがまた、好結果に結びついてもいます。
紅林の好判断好プレー
万全の策を講じての村西起用。
2-2からの五球目、ここまで隠していた、独特の軌道をとる村西必殺のスライダーで若月は決めたかったのでしょうがカット。
そこから村西、渾身の投球でレアードをショートゴロに打ち取りますが、紅林の送球を一塁・Tが捕れず一点差。
この場面、紅林はツーバン送球。
最もダメなのが高めに抜けること。
あえて抑えて、しかも逸れずに投げた紅林の好判断に好プレー。
Tに捕って欲しかったところですが、あのバウンドは中途半端でなかなか難しい。
どちらも精一杯のプレーだったと思います。
吉田が打てなかったなかで、宮城が五回で降板したなかで
二死二三塁となり、ヒット一本で逆転のピンチは継続。
最後は井上のいい当たりがセンター後藤のグラブに収まりゲームセット。
接戦をなんとかものにして再び借金1に。
吉田正尚が打てなかったなかで、宮城が五回で降板したなかでのこの勝利は大きい。
明日、またもエースに五割復帰を託します。