~オリックス、練習試合・斗山戦②投手編 の巻~
山岡泰輔
昨日に続いて、2月26日に行われた練習試合・斗山戦の感想を。
今日は投手編。
即戦力として獲得した4人のルーキーピッチャーが全員投げましたので、彼らを中心に書いていきたいと思います。
まずは先発のドラ1・山岡泰輔。
3回6安打3失点の内容でした。
前回の広島戦は、5球で日本代表の田中・菊池+堂林を仕留める完璧なピッチングでしたが、
今回は3回にヒットを集められ3点を失うなどいま一つ。
1・2回はそれなりのピッチングをみせるも、
3回は球が高めに集まり、
課題のストレートの力強さもみられず、
打たれたのはほとんどストレート。
非常に厳しい内容です。
福良がゴリ押しして獲った手前、
他の投手に比べ多くのチャンスを与えられることは間違いなく、
その恵まれた環境をなんとかいかしてもらいたい。
いまのところ、
昨年のこの時期で比較すると、近藤大亮の方が数段上、という印象です。
小林慶祐
二番手として登板の、ドラ5・小林慶祐は、山岡以上の悪さ。
ドラフト指名後、社会人日本選手権を視察した長谷川滋利が、「よくここ(5位)まで残ってた」と感心した投手ですが、今日はさっぱり。
もともと腰高で軸が倒れるピッチャーなので制球力が(大学の頃から)疑問視されていましたが、
その悪癖は一ヶ月のキャンプでは修復できず(今はまだ矯正すべき時期ではありませんが)。
ストレートが高めに抜け続け、
自慢のフォークも見逃され。
いい時の小林はアマでは手が出ないほどのピッチングをみせるのですが、
そのいい時がいつも続かないとプロでは厳しい。
私のいち押しの投手でしたが、ちょっと残念な内容でした。
黒木優太
三番手で登板したのは、ドラ2の黒木優太。
1イニングだけの登板でしたが、圧巻のピッチングを披露。
変化球はキレまくり、
外れ一位で五球団重複の佐々木千隼(ロッテ)と同レベル、いや上回っているかもと思わすくらいのキレ味。
加えて、
ストレートは力強さに伸びも兼ね備え、
小谷野曰く、「(黒木のストレートは)いい時の涌井(ロッテ)みたい」。
今後、福良は中継ぎ適正を確認していくようですが、
このピッチャーは明らかに先発向き。
パッとしない現状のオリックスブルペン陣を考慮すると、福良がそう考えるのも分からなくはないのですが、非常にもったいない。
先発で使えば、新人王も十分狙える。
そう確信するほどのピッチングでした。
ただこれでも、黒木曰く「まだ50点」らしいです。
澤田圭佑
新人投手のオオトリを飾ったのは、ドラ8の澤田。
1回を三者凡退に抑え、これで3試合連続無失点。
一軍帯同を自らの力で奪い取りました。
少し急ぎ気味のタイミングのとりにくいピッチングフォームで、相手も打ちづらそうにしていましたが、
球自体は高めに浮くことも多く、絶賛するほどの内容ではありませんでした。
大学時代も立大で4年間フル稼働。
とにかくタフなのがこの投手の持ち味。
中継ぎとしての資質は十分備えており、面白いピッチャーであることは間違いありません。
ルーキー4人の争い。
いまのところ、黒木が一歩、いや二歩リードというところでしょうか。
ここからの彼らの切磋琢磨が、楽しみです。