~オリックス、増井の大記録ならず、ヤクルトに負け越し&交流戦連覇消滅 の巻~
中嶋のブレ
田嶋を抹消し、史上初の12球団勝利&セーブ&ホールドの大記録を狙う増井浩俊をヤクルト戦の先発に起用した中嶋。
ファームでも初回に大量失点する試合があるなど、状態は決してよくはなかった増井。
それでも増井をここにもってきたということは、それだけこの前人未踏の記録の価値を中嶋が理解しているということ。
それならば増井に勝ちをつけるべく、いつもより積極果敢に指揮を執るかと思いきや、さにあらず。
この中嶋のブレが、この試合の分岐点となりました。
福田、初球に犠打
日本シリーズでも苦渋を飲まされた石川雅規が相手先発。
打てそうで打てないその老獪なピッチングにまたも手こずります。
四回に1点を返しての五回。
先頭佐野のツーベースで無死二塁。
増井が五回までならばここで1点差をひっくり返さねば増井に白星はつかず。
にもかかわらず、福田が初球に犠打。
大記録、露と消え
これがサインか、それとも前の2打席経ての福田の判断(セーフティ)かは分かりませんが、ここでの犠打はさすがにない。
ランナーは韋駄天・佐野。
イニング考えても極端な前進守備は敷きづらく、内野の間抜ければほぼ1点。
しかも打者は工夫のできる福田。
犠打の非効率性を持ち出すまでもなく、福田に打たせるの一択。
もしこれが福田の独断というならば、選手自身がとりあえず送っておけばいいという判断をしてしまう空気がチームを覆っているとも言えます。
今季の中嶋は昨季(特に前半)と異なり犠打を多用しています。
これで、増井の大記録は露と消えました。
長距離砲の前で
そして八回。
一死から杉本が四球で出て、五番・マッカーシー。
ここで杉本の代走・小田が盗塁を仕掛けるが刺されてアウト。
一発のある長距離砲の前でランナーを動かす必要性はなし。
一発逆転の危機の消えた投手は楽になり、マッカーシーを二飛に仕留めました。
小田の盗塁死の場面でも中嶋は天を仰いでいましたが、これは積極性の履き違え。
盗塁自体あまり効率のいい作戦ではないですが。
代打吉田
増井からバトンを受け継いだ山田以下の投手が踏ん張り、一点差で九回裏に。
安達、伏見と粘り、いい当たりを放つも二死。
徳俵に追い込まれて打者は野口。
次打者は九番も、途中出場のT。
一人出ればTに回りなにかが起こる可能性のある場面、野口2安打を放っているも、ベンチには吉田正尚の名が。
が、中嶋動かず。
吉田の状態は分かりませんが、使えるのであれば(このカード全てベンチ入り)ここは代打吉田で勝負を仕掛けて欲しかった。
増井浩俊
粘投、5回2失点の増井浩俊。
大記録はお預けとなりましたが、二回の2点は、二死からの四球に暴投など自らが招いたもの。
昨年と違い、諦めもつくのでは。
現状、年1回しかチャレンジできぬ、ヤクルト戦勝利というこの記録。
来季があるかは分かりませんが、その機会が再び訪れるか否かは結局今後の自分次第。
オリックスを選んできてくれた選手。
まだまだ頑張って欲しい。
交流戦連覇、霧散
首位との直接対決に敗れ、交流戦連覇の夢は霧散。
巨人、中日にスイープ食らう一歩手前のあのときのチーム状態を思い出せば、よく頑張った方。
歓喜はシーズン終盤にとっておくということで。
しかし日本シリーズでも感じたことですが、ヤクルト戦になると中嶋の采配がちぐはぐに。
偶々だとは思いますが。