~パリーグ優勝のオリックス、完封負けで日本シリーズ1勝1敗のタイに の巻~
1勝1敗
CS最終戦に日本シリーズ初戦。
大事な試合で2試合続けての劇的な幕切れ。
この試合九回裏2点ビハインドも、三度目のドラマの序曲と強気にいきたいところでしたがそうは問屋が卸さず、0-2の完封負け。
これで日本シリーズ、1勝1敗のタイとなりました。
宮城大弥
オリックス先発は、シーズン最終盤以来の宮城大弥。
立ち上がりから制球にキレ、ともに抜群。
さらに宮城の課題だった左打者へのインコースも攻めきれていて、非の打ち所がないピッチング。
そしてそのまま5回まで一人のランナーも許さぬパーフェクトピッチ。
よく仕上げてきました。
高橋奎二
対するヤクルトの先発は高橋奎二。
日本シリーズの直前展望(~パリーグ優勝のオリックス、日本シリーズ2021の展望 の巻~)で、セの左投手ではストレートの強さナンバーワンと評価していましたが、立ち上がりの真っすぐは物足りず。
武器がそれではと序盤はピンチを招くも、もう一本を許さず。
あれだけ奥川に合っていた主砲の吉田正尚が高橋にはタイミング合わず突っ込み気味となり、チャンスメイクもできなかったのは想定外。
宮城続投
五回まで0-0は、貧打戦ではなく投手戦。
両投手奮投のなか、先に疲れがみえたのは宮城の方。
七回から球がばらつき始め、八回二死一二塁から青木にタイムリーを浴び、先制点を許しました。
打たれた八回はアップアップで、そこまで抑えていた塩見にも捉えられ代えるならばこの青木の前でしたが、いくら短期決戦といえ無失点の投手を代える選択肢はさすがになく。
中嶋動かず、バルガス続投
そして九回。
この回からマウンドにはバルガス。
二死二塁となり対するは外国人のオスナ。
バルガス自慢の動く球は外国人は見慣れており、ここは宮城の場面とは異なり遠慮なく代え比嘉を投入するかと思いましたが、中嶋動かず、バルガス続投。
結果オスナに打たれ、致命的な追加点を与えることとなりました。
宮城はともかく、ここのエアポケットに入ったかのような続投は果たしてどうだったか。
高津動かず、高橋続投
スタミナ切れた宮城に対し、回を重ねるごとに調子が出てきたのが高橋。
序盤物足りなかった真っすぐも、衰えるどころかさらに力強さを増していき、オリックスの打者はほとんど差し込まれ。
さらに使えなかった変化球(特にカーブ)でもカウントを稼げるようになり、手も足も出ず。
ならば過去完投したことのない高橋の交代を待つも、高津動かずで九回もマウンドに。
先頭打者の吉田が4打席目でようやく捉えるもショート真正面。
続く杉本にジョーンズもストレートに差し込まれ、3夜連続の奇跡は生まれず。
両投手素晴らしい
高橋の真っすぐがもう一つだった序盤に一点が欲しかったところで、ここで点が入っていれば試合展開もだいぶ変わったはずですが、それを許さなかった高橋が上でした。
一球一球力を込め、ときに呻きながらの力投には、敵ながら素直に拍手を送りたい。
そして宮城も、素晴らしいピッチングでした。
高橋の状態をしっかりと把握し続投させた高津もさすが投手出身監督、こちらもお見事でした。
東京ドーム
高橋続投の陰には、セットアッパー清水が前日30球超投げたこと、さらに一死も取れずに3点取られたマクガフの乱調も影響したはず。
前日の記事(~パリーグ優勝のオリックス、25年ぶりの日本シリーズは劇的サヨナラ白星発進! の巻~)でもその点に触れ、これで2戦目有利になったと書きましたが、それも吹き飛ばした高橋の続投に完封。
高橋を倒してここを取れれば一気にとも思っていましたが、そうはいかず。