~オリックス・宮内オーナー、来季への提言 の巻~
来年は必ず
オリックスの福良淳一監督が18日、東京都港区のオリックス東京本社を訪れ、宮内義彦オーナーにシーズン終了報告を行った。5月に球団最悪に並ぶ月間19敗を喫して失速し、浮上のきっかけをつかめないまま4位に終わった。
宮内オーナーは「機動力が低く、現有戦力を大幅に改善しないと。猛練習でチームを変えてほしい」と注文し、福良監督は「来年は必ず、(オーナーの目指す)チームをつくり、頑張っていきたい」と巻き返しを誓った。(時事通信社)
来年は、来年こそは。
聞き飽きました。
結局、
結果が伴おうが伴うまいが、
OB・オーナーになんと言われようが、
福良がやりたい野球をやるだけ。
その意志の強さは尊敬に値しますが、
その意志の強さのためにチームは混迷し続ける。
下位2球団が勝手にこけてくれたからの恵まれの4位。
借金が二桁をゆうに超えた現実から目を背けてはなりません。
猛練習でチームを変える
チームを愛すること、12球団のオーナーでも指折りの宮内義彦。
野球に明るく、知識も豊富。
試合後たまに出る諫言苦言も正鵠を射る。
そのオーナーの、来季に向けての提案。
「機動力が低く、現有戦力を大幅に改善しないと。猛練習でチームを変えてほしい」
①機動力が低い
②現有戦力の大幅改善
③猛練習でチームを変える
②③、とくに③猛練習でチームを変える に関しては激しく同意。
ただ、以前福良は猛練習に関して、選手が壊れるからと否定的な発言をしていました。
そんなことじゃいつまでたっても強くならないと思いますが…。
しかも猛練習に対する代替案も提示できていない。
秋春キャンプ、どのような練習を選手に課すのでしょうか?
というか、ライバル球団が命を懸けて戦っているこの時期、いったいなにをやっているのでしょうか?
あまり期待はせずに見守っていきたいと思います。
機動力が低い
次に、
①機動力が低い という点。
現役を退いた直後の中村一生を走塁コーチに任じたところでも、
走塁への軽視がみてとれました。
とりたてて走塁技術に優れていたとも思えなかった中村。
案の定、一年で退団となりました。
機動力というと盗塁に目が行きますが、
その盗塁数は12球団最低の33。
盗塁王に輝いた西川、新人王有力候補の源田一人にも及ばぬ数。
ただ私的には、
盗塁が効果的な戦術とは思っていないので、その点はあまり気にはしていません。
しかし、一つでも多く次の塁を狙う意識の低さは明らか。
いくら外国人、中島、小谷野が並んでいるとはいえ、
ヒット3本でホームに還ってこれない場面を幾度みたことか。
この点は意識の問題が大きい。
なにもいまから足を速くしろといっているわけではないので。
であれば改善が可能な部門です。
もちろん、そこをうまく伝えられる経験と指導力をもったコーチが必要なのは言うまでもありません。
投手がおそらく必要
②現有戦力の大幅改善 にも繋がることですが、
日刊スポーツはこうも伝えています。
18日、都内のオリックス本社で福良淳一監督(57)からシーズン終了の報告を受けた。
早実・清宮が目玉とされるドラフトが26日に迫っている。球団は1位指名を当日まで公言しない方針だが、宮内オーナーは「私が意見をはさむ余地はないだろうけど、ただ打つ方、投げる方で言えば投手がおそらく必要なんだろうなと思う」とチームの現状をふまえて分析した。
御大、そうですかね~。
平野が抜けると仮定しても、それでも投手より野手の方が必要。
ルーキー二人の活躍に、吉田一将の再台頭、そして大器・山本由伸の成長。
来季に向けて楽しみな材料が揃っている投手陣に比べ、
正遊撃手・安達の離脱、西野の三塁コンバート、正捕手候補若月の停滞でセンターラインはスッカスカ。
そこを虎視眈々と狙う期待の若手は、大城と宗、杉本でまだまだ荷が重い。
3年、いや早ければ来年には小谷野、中島がいなくなる可能性もあるいま、
だからこそ、いま野手を獲りにいくべきだと思います。
正直、田嶋以外のピッチャーだったら毎年余裕で出てくるレベル。
しかし、清宮そして安田(特に清宮)は毎年出てくるレベルの選手ではありません。
チームを短期的にみれば即戦力投手が欲しくなるのは球界の常。
もっと長期的に俯瞰してみれば、野手の欠乏は明らかです。
是が非でも野手に、
高校生の大砲に向かうべきです(慶大・岩見も面白いのですが…)。
オーナーの提言をありがたがって投手に行くのか、
強い意志ではねのけて野手に向かうのか。
球団本部長の判断が見ものです。