～オリックス・中川圭太、二度のチャンスで打てず の巻～
引き分け
1点差、2点差。
二度追いつくも追い抜くことはできず、引き分け。
いい粘りではありましたが、九回二死二三塁、十回二死二三塁、どちらかで一本出ていれば勝てていただけにモヤモヤ感は残ります。
七回表、好投の田嶋が二番・グラシアルの一発に泣き2点差となった直後の攻撃。
中川、吉田ともに三遊間を破りバッター・ジョーンズ。
ここでソフトバンクベンチは、こちらも好投の和田から松本にスイッチ。
和田に全く合っていなかったジョーンズにとって、この交代はラッキーと思ったのも束の間、ショートゴロゲッツーでチャンスは一瞬に散り、敗戦を覚悟。
二番最強論
しかし、今日もソフトバンク打線、というよりも工藤の打順配置の妙にやられました。
田嶋対策として、一番に川島、二番にグラシアルと右打者を並べ、その二人がともに本塁打で全打点を挙げる。
敵ながら天晴。
スタメン9人の選手をどのように並べるかは監督の自由。
自由だからこそ監督の腕の見せ所。
工藤も二番バッターを重要視しています。
前々カードは二番・柳田にこてんぱんにやられました。
打順配置の妙とは書いたものの、結局はここで何年も述べている二番最強打者論を証明しているにすぎない気もしますが。
田嶋大樹
先発の田嶋大樹。
前回の登板ではあの暴力的な腕の振りが戻ってきており、球速も150キロ超え。
術後とうとうリミッターを外した（外せた）のかと思いましたが、今日はこれまで通りの下半身主導の丁寧なピッチングに。
個人的には前者が好きですが、後者は怪我を経ての田嶋なりの変革。
変革もまた進化。
しかし今日もまた無援護と本塁打に泣きました。
1勝投手のピッチングでは全くないだけに早く2勝目を。
飯田優也
中継ぎで移籍後初登板の飯田優也。
左腕にしては珍しい、強いストレートを軸に攻めるピッチングスタイルはソフトバンク時代と変わりなし。
アバウトな制球力も。
ただ武器のストレートはやはり魅力的で、チェンジアップが余計に生きていました。
リフレッシュ休暇明けの山田修義が中心とはなるでしょうが、飯田も中継ぎ左腕枠に十分参戦可能。
代打・杉本裕太郎
で、九回裏。
先頭の福田会心の当たりが森の背部を直撃し無死一塁。
二番・西野というところで、北斗の拳のテーマが流れ始めて代打・杉本裕太郎登場。
左の和田が先発も、老獪な和田には軽くひねられそうでスタメン落ち。
投手の右左関係なく、直球系が多くピッチングが和田よりかは単調な森に杉本をぶつけるのは、納得できます（西野も振れておりそのままでもよかった気もしますが）。
その杉本が、粘ってレフト前にもっていって無死一三塁。
ここでバッターは中川圭太。
試練パート1。
4球目打たず5球目
一球も入らず3‐0。
その間に杉本の代走・佐野が走って無死二三塁。
次の4球目。
個人的には打っても全然良いと思っていました。
こんな場面でも、ベテランクローザーの森は確実にそして容易にストライクを取れるピッチャー。
置きに来るストレートは狙いやすいはずで、ヒットとなれば一気に同点。
しかし（ある意味当然に）見逃し。
そして5球目。
ほぼ同じような球に今度は手を出しファールフライ。
チャンスボールの4球目を打たないのであれば5球目も待て、なのでは。
安達了一
吉田敬遠、ジョーンズポップフライの後、安達が三遊間を破って同点。
飛んだところがよかったタイムリーでしたが、中川と違い、高めのストレートを叩きつけた安達の勝ち。
病もあり出場機会は減っている安達了一。
しかし、出た試合はしっかりと仕事をしてくれています。
なおも続くチャンスでT。
3球目のストレートを捉えきれなかった時点で、勝負あり。
十回裏の連打
延長十回はソフトバンクが松田に犠打させて失敗、ゲッツー。
流れはオリックスに来るも、十回裏の攻撃はあっさり二死。
しかしここから連打。
まずは福田が強く振って一二塁間破って出塁。
途中から入った宗がライト前。
中途半端に捕球態勢に入った上林が弾き二死一三塁（後ろに打球が弾けていればサヨナラでしたが）。
そして、中川圭太。
試練パート2。
お膳立ても
ある種みんなが中川のためにお膳立て。
が、ここも力のないポップフライでゲームセット。
高めの真っすぐからのフォークは、みえみえの配球。
気負いが体の開きに繋がり、中川特有の右打ち、さらには勝負強さがなかなかみえません。
中川が二度の逸機。
勝ちはできなかったものの、負けなかったことは収穫。
そして負けを防いだのは、西野に代わって杉本を起用した中嶋の采配。
期待の大きさに押しつぶされている感もある中川（に杉本）。
使った方が悪いくらい吹っ切れていい。
近いうちにやってくれるはず。
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