~オリックス、45勝68敗7分けで2020年シーズンを終える の巻~
対ロッテ5勝18敗1分け
ソフトバンクともどもこてんぱんにやられ、今季最下位低迷の主因となったロッテが2020年シーズン最終戦の相手。
最後の最後、ロッテCS進出の妨げとなりわずかながらも溜飲を下げることができるかと期待するも、結果は1点差の惜敗。
これでまた一つ黒星を積み重ね、今季の対ロッテは5勝18敗1分けと大きく負け越し。
ZOZOマリンでの対戦成績は1勝11敗。
情けない限り。
ここ近年オリックスに負け越していたロッテの戦略室主導によるオリックス対策が奏功したこと、それと1点差ゲームを6戦中4試合落とし球史初の6連戦6タテを喫したことによる過剰なまでの苦手意識(とロッテの得意意識)、そしてオリックス側の単純な力不足がその原因でしょう。
いずれにしても情けない数字です。
榊原翼
オリックス先発の榊原翼。
またもボールを制御できず、4回2/3で7与四球といつもの乱調。
今季投球回数43回1/3で与えた四球は39と、ほぼ毎回一つずつフォアボールを出している計算。
これでは先発としても中継ぎとしても計算が立たず。
育成主眼でシーズン後半の先発を任された榊原ですが、来季の目途立たず、というか評価は落ちるところまで落ちた印象。
荒れ球が武器も荒れすぎ、K/BBも0.79。
押し出しと犠打
結果的に決勝点は齋藤綱記の押し出し。
これも榊原が出した2四球から生まれたピンチも、満塁で齋藤の制球力ではどうかと危惧した通りの結果となりました。
Tのフェンス直撃弾と頓宮の粘った末の四球でつくった最終回無死一二塁のチャンス。
ここで福田に犠打を命じた中嶋。
なんでもできる福田に初球から犠打を命じる必要があったのか。
「僕らの力が足りていない」
試合後敗戦の弁で「最終戦までこういう展開だったのかなと思います。9回、同点にしそうな展開で1点取って負ける。僕らの力が足りていない証拠の試合だったと思いますし、こういう試合が何試合あったのかと考えたときに、悔しい思いでいっぱい。これを追い越せるまでになりたいですね」(日刊スポーツ)と語った中嶋。
無死一二塁と一死二三塁の得点期待値では前者の方が高いわけで、犠打してお膳立てすればベンチの仕事は終わりという日本型指揮官の考え方を改めることも、大事なこと。
そしてこれは、福良時代から書いてきたことですが、選手の能力向上を待たずにできること。
七回の若月の打席
個人的に負けだなと諦めさせたのは、七回の若月の打席。
Tが技ありの好打で中川を還し2点差に迫っての無死二塁。
外を3つ続けられて1-2となっての四球目、投げた瞬間外に外れそこからさらに外に曲がったスライダーに手を出しての空振り三振。
次打者の福田が追い込まれてからなんとか進塁打を放っただけに若月の不甲斐なさが余計に目につきました。
選手会長の任期も今季で終わり。
第二ないし第三の捕手としてスタートする来季は、一選手として正念場。
45勝68敗7分け、借金23。
ロッテ戦で13、ソフトバンク戦で12の負け越し。
ほぼそれらがチームの全借金となっています。
他の3球団と五分の勝負をしたことを褒めていては話にならない。
同じプロとして同一球団にこれだけ負けたということをまず恥じるべき。
昨年の育成主眼のドラフトから、西村続投に訳の分からない温情更改。
それらをみて、昨季シーズンオフからの記事内で、今季優勝の可能性ありなどということを一度も書かなかったわけですが案の定の結果となりました。
来年、再来年
優勝もAクラスも望めなかった石毛・レオン・伊原時代。
その当時と比べると、投に山本、打に吉田と日本を代表する選手がいるいまの方が力は数段上。
迷采配でまさにチームを迷走させた西村が去り、マイナス要因は一つ削除。
そして代行監督の中嶋は総合的にみれば十分合格と言える采配をみせ、来年は今季と違い、より勝利に執着していくはず。
まだ来季も優勝の二文字を口にするには早いですが、再来年には口にできるくらいの来シーズンであってほしい。
そう願います。