~オリックス・奥浪鏡、契約解除 の巻~
契約解除
残念なニュースが入ってきました。
オリックスは3日、奥浪鏡内野手(21)の契約解除を発表した。
奥浪は5月22日、運転免許停止中に大阪市内で乗用車を運転。2人乗りのバイクと接触し、転倒した男女に軽傷を負わせる人身事故を起こした。球団は翌23日に無期限の謹慎処分を通告していた。
長村球団本部長によると、球団は当初シーズン終了をもって戦力外を通告することを考えていたが、奥浪側の「次の人生に向けて、地元の広島で1日でも早く準備したい」という意向もふまえて、シーズン途中での契約解除となった。
警察での事故処理はすでに済んでおり、今後検察庁での処分を待つことになる。この日の午前中に大阪・舞洲の球団寮を訪れ、本人と話をした同球団本部長は「残念な別れ方、結果になった。今回の一件を糧にして次の人生に向けて頑張ってくれることを期待している」とコメントした。
岡山・創志学園高から2013年ドラフト6位で入団した奥浪は、昨季1軍デビューを果たした右の大砲で将来の4番候補として期待されていた。しかし、今年は2月の宮崎キャンプ直前に胃腸炎でリタイア。今季は1軍出場はなかった。プロ通算成績は15試合に出場し打率2割6分5厘、0本塁打、1打点、1盗塁。
オリックスでは07年1月に所属投手が無免許でひき逃げ事故を起こし、道交法違反(ひき逃げ、無免許運転)と業務上過失傷害の罪で懲役2年、執行猶予4年の判決を受け、球団から解雇処分を受けている。
◆奥浪 鏡(おくなみ・きょう)1995年8月29日、広島・呉市生まれ。21歳。創志学園高では強打の三塁手として1年夏からベンチ入りし、高校通算71本塁打。2013年ドラフト6位でオリックス入団。16年に1軍デビュー。通算15試合に出場し打率2割6分5厘。年俸550万円。(スポーツ報知)
以前の記事でも書いていますが、
スピード違反も、
人身事故も、
それに伴っての免停も、よくはないですがある意味仕方ない。
球団に報告しない気持ちも理解はできます。
しかし、
免停中に運転するなんて、社会人としてあり得ない。
ただただ情けなく、もったいない。
無期限謹慎を経て、
オリックス#61・奥浪鏡、契約解除。
慣れ親しんだオリックスのユニフォームを志半ばで脱ぐこととなりました。
奥浪が犯した罪から考えると当然の帰着なのかもしれませんが、
オリックスファンとしては、
残念の一言です。
残念な別れ方
即刻解雇もあり得たなかでの、球団の無期限謹慎という選択。
21歳という若さゆえの未熟さ、
そして長距離砲としての期待も考慮しての球団の温情だったと思うのですが、
結論としては、
長村球団本部長が言うように、「残念な別れ方」となりました。
たぶん球団としては、
奥浪の謹慎中の態度をみた上で問題なければ、育成での再契約を検討していたのではと思っています。
でなければ、給与を払い続けるという選択はしないはず。
その方向性のもと動いていたはずなのに、
オリックスと奥浪、
どう糸がもつれてこのような結末を迎えることとなったのか。
奥浪の気力が尽きたのか、
野球への情熱が失せたのか、
それとも、
球団として奥浪の態度に首を傾げる点があったのか。
奥浪鏡
奥浪自身が「次の人生に向けて、地元の広島で1日でも早く準備したい」と申し出ているように、
たぶん、二十歳そこらの奥浪にとって、長くて先のみえない青濤館での謹慎生活に限界がきたのが真相でしょう。
「地元の広島で」と再起の場所も指定していることから、
次の働き口等もみつかったのかもしれません。
しかしそれでも、
やっぱりもったいない。
高卒二年目でウエスタンの打点王を争った奥浪。
フレッシュオールスターで本塁打を放ち優秀選手賞を獲得し、ロッテ井上、西武山川とぽっちゃり三兄弟として一躍有名となった奥浪。
甲子園の大観衆の前でプロ初安打を放った奥浪。
勝負の四年目、大先輩小谷野に弟子入りし飛躍を期待させた奥浪。
いろいろな奥浪が思い出されてきます。
愛くるしいその笑顔とともに。
未来
2013年のドラフト。
「岡山の李大浩」の異名をとった奥浪。
横浜に入った関根大気とともに、オリックスが獲得してくれないかと願った選手でした。
4位で同タイプの園部を獲得したのでこれはないなと思っていたところで、オリックスが6位で指名。
パソコンの前でガッツポーズしたのを昨日のように覚えています。
初一軍となった昨年の甲子園。
急いで帰宅しワクワクしながらテレビの前に座り、待ち望んだ奥浪の打席を祈りながら観ていました。
その願いが通じたのか、打球はセンター前へ。
最下位を独走するチームにとって、
奥浪鏡はチームの未来でした。
旅立ちの日
オリックスの選手がこのチームを去ることは、どんな形であれ寂しいものです。
ただ誰にでも訪れる日でもあります。
それは別れの日であり、旅立ちの日。
少なくとも、チームのために働いてくれた選手に対し、感謝の言葉をもって別れの言葉としたいもの。
しかし、平然と「シーズン終了をもって戦力外を通告する予定だった」といえる人がいるのもまた事実。
寂しいものです。
私の21歳の頃を思い出すと、(いまもですが)人に誇れる点はなく、
ただ漫然と一日を過ごしていたように思います。
そこからときが過ぎ、そのときの自分にもし声をかけるなら、
「まだまだ若い」。
自分次第でなんでもできます。
奥浪の未来が、
新しい人生が素晴らしいものとなることを、心より祈っています。
君を愛した、一オリックスファンより。
愛くるしい笑顔をありがとう。