~オリックス・榊原翼、プロ初勝利! の巻
プロ初勝利
初のお立ち台、プロ初勝利を挙げた榊原翼の目が潤んで見えたのは気のせいか。
溢れる感情を抑えつつ、時に爆発しつつのインタビュー。
榊原の優しい人柄が窺える一言一言に、こちらが先に泣けてきました。
前回自身の初勝利を消した増井からもらったウイニングボール。
受け渡された瞬間、大きく頭を下げ。
増井が打たれたそのときも、悔しさをおくびにも出さず、延長戦ではベンチ最前列で声を出しチームを鼓舞していた榊原。
そう簡単なことではありません。
そんな姿を見ているからこそ、応援したくなる。
だから、
榊原の初勝利が我がごとのように、嬉しい。
続投
初回いきなりの満塁のピンチを外へのスライダーで切り抜けた榊原。
毎回のようにフォアボールのランナーを出すものの、力のあるストレートで押しなんとか無失点に粘っての五回表。
あと一死で勝ち投手の権利を得るというところで、3連打で1点失い、さらに死球を与え二死満塁。
打者は中田。
4点リードといえど一発出れば逆点。
ピッチャー比嘉も十分考えられるところでしたが、先発に長いイニングを任せたい西村は動かず、榊原続投。
中田をライトフライに抑え、ピンチを凌ぎました。
西村の我慢が見事に奏功。
そして手にしたプロ初勝利。
こういう危機を一つ一つ乗り越えていくことで、選手は成長していきます。
強いチームの点の取り方
四回まで毎回得点のオリックス。
その点の取り方が、強いチームのそれ。
初回、打ち出の小槌状態の吉田正尚が3試合連続となる本塁打を放ち先制。
二回は、八番・若月のタイムリー。
続く三回は二死から、吉田がフォアボールを選び、四番・ロメロがライト前、五番・メネセスも同じくライト前で3点目。
そして四回は、ヒットで出た後藤を若月がきっちりと送り、続く九番・大城がタイムリー。
硬軟織り交ぜた多彩な攻撃ぶりは、オリックスとは思えず(二~四回、もう一本が出なかったのはオリックスらしいといえばらしいですが)。
吉田正尚に代走・佐野
じわじわと詰め寄ってくる日本ハム。
八回表を終えリードはわずか1点に。
その八回裏、先頭の吉田正尚が塁に出るとすかさず代走・佐野をもってきた西村。
わずか1点差で吉田を替えるのはリスキーも、相手投手が外国人ということもあり、勝負に出ました。
その勝負が見事に当たり、ロメロのツーベースの後、メネセスが珍しく高めのボール球に手を出し犠牲フライで貴重な一点を追加。
この犠飛はメネセスの、状況に応じたチームバッティング。
すばらしい。
動揺したピッチャー、後藤の投ゴロ捕れず、おまけの一点までプレゼント。
欲しかった追加点。
ただこれでスムーズに終わりとはいかず。
「打ちます」
九回裏は、3点リード、セーブのつく場面で増井浩俊。
太田の本塁打含めて3安打食らうも、なんとか耐え抜きました。
前日の快勝劇に続き、今日は接戦をものにしたオリックス。
明日の日本ハム先発は金子。
お立ち台で吉田正尚が叫んだ一言。
「打ちます」。
それだけです。
さあ、オリックスの元エースを叩いて、
今季初の3タテ、5割復帰へ。
オリックス先発は山本由伸。
正直言って、自信あり。