~パリーグ優勝のオリックス、田嶋力投&杉本一発で日本シリーズ王手! の巻~
2連勝
九回ツーアウト。
遊撃手最大の見せ場、三遊間の深いところから紅林が大遠投、一塁Tも精一杯体を伸ばし。
やや悩んだ一塁塁審の判定はアウト。
タイミング的には微妙も、既に井口は2回のリクエストを失敗しており権利なく。
オリックスが2試合続けて逃げ切り、これでCSファイナル2連勝。
1996年以来の日本シリーズ進出に、王手をかけました。
田嶋大樹ー伏見寅威
オリックス先発は田嶋大樹。
初回こそ荻野、中村に捉えられたものの、その後はほぼ完璧な内容で二塁も踏ませず。
制球もよく、真っすぐ変化球のキレも十分で、前日の山本同様点を取られそうな気配もなく。
また女房役の伏見寅威も、前日の若月同様好リード。
クロスファイヤーのみならず、外へのツーシームも効果的に使い的を絞らせず。
盗塁阻止に犠打阻止と守りの面でも田嶋を助けました。
打線
課題の打線、前日は1得点、この試合では2得点。
しかし内容は雲泥の差。
相手投手の力量の差あれど、いい当たりが増えてきました。
ただそれが正面を突く不運(それが美馬の技術なのかもしれませんが)。
五回まで3安打。
美馬が相手ならばと楽観視しいつの間にかイニングを重ねられるというのが、美馬の術。
三割バッター、杉本裕太郎
そんななか一人気を吐いたのが、前日さっぱりだった四番・杉本裕太郎。
大甲子園(水島新司)に例えれば、犬飼知三郎(室戸学習塾)に対峙した微笑三太郎(明訓)のように、美馬のボールならばどれでもヒットにできるというように快打を連発。
試合後中嶋も語っていたように前日はやはり力みがあったようで、そこを、好相性の美馬ということもあり上手く修正してきました。
さすがの三割バッター。
吉田直撃打
均衡を破ったのも杉本。
両チーム無得点で迎えた六回裏。
一番からの好打順も福田、宗が美馬に手玉に取られて二死、バッターは吉田正尚。
1-2からのチェンジアップを捉えた火の出るような打球が美馬を直撃し、そのまま美馬戻ってこれず。
ただここは戻ってこれたとしても対杉本ならば交代だったはずで、ロッテベンチは迷うことなく美馬を降ろし、前日杉本を空振り三振に斬ってとった東妻を起用。
弾丸ライナーの決勝弾
その東妻、前日空振り三振を奪ったスライダーでファーストストライクを簡単に取りに来るも、それが内から真ん中への長距離砲が涎を垂らす甘い球。
杉本、それを見逃すはずもなく、バット一閃、弾丸ライナーでレフトスタンドにもっていきました。
打った瞬間の、杉本らしい破壊力抜群の一打。
大きな大きな2点。
これが決勝点となりました。
吉田凌→ヒギンス→平野佳寿
七回からは吉田凌→ヒギンス→平野佳寿。
ツーアウトになっても田嶋出て来ず、点が入らなくても吉田凌の予定だったようですが、0-0だったならばこの試合どう転んだか分からず。
吉田は福田の判断ミスで生じたピンチにも動じず、ヒギンスはいつも通りに真っすぐとチェンジアップ。
両投手とも普段のピッチングができていました。
クローザー・平野佳寿
そして九回は、オリックスのクローザー・平野佳寿。
登板は約20日ぶりで、先頭・荻野への真っすぐの散り方はその影響を感じさせましたが、その平野を真っすぐで詰まらせてからはこちらも普段通り。
一発のある打者が続くロッテの上位打線。
ランナー一人出れば同点の場面ながら、結局一人のランナーも出さず三人で片付けました。
Tに平野。
オリックス愛溢れるドラフト同期のこの二人には特に美酒を味合ってもらいたい。
山崎颯一郎
2試合連続完封で日本シリーズに王手。
報道では宮城が予想された第3戦の先発は山崎颯一郎。
左3人並べて結果が出なかった首位攻防戦ファイナルラウンドの反省あっての判断か。
ロッテとの相性も宮城よりよく、プロ初白星を挙げた相手。
ストレートは同期の山本に引けを取らず。
成長著しい山崎の爆発力が発揮されれば、苦手の岩下相手でもいい勝負となります。