~オリックス・後藤駿太、勇気のセーフティスクイズ の巻~
山本由伸
オリックス先発は山本由伸。
50球を越えた五回に長打2本を集められ3失点も、球の強さが昨日の田嶋と雲泥の差でボール自体に心配は皆無。
唯一の不安点はスタミナ。
春季キャンプで投げ込みを重視しておらず、さらにこの自粛期間が加わり。
今日は80球で、次回が開幕前の最終登板。
ここでその点を解消できるか。
しかし山本。
素晴らしいピッチャーから凄いピッチャーになってきました。
山本由伸 vs 鈴木誠也
山本由伸 vs 鈴木誠也。
第一打席は三球三振、第二打席はカットでバットを折ってのショートゴロ。
最後の第三打席は、鈴木がそのカットをバットの先でセンター前にもっていって3打数1安打。
内容的には山本に軍配が上がるも、鈴木もさすが。
無観客がもったいない、カネの取れる対決でした。
その第一打席の対決。
ストレート、シュートと強い球で押したあとの三球目は外にボール気味の緩い球と思いきや、フロントドアのスライダーで三球勝負。
虚を突かれた鈴木は全く手が出ず。
この配球をひねり出した若月が天晴。
若月の新打撃フォーム
その若月。
4打席で3四球を選び、攻撃面でも貢献。
いろいろと打撃フォームが変わる若月ですが、今季のフォームは、
「去年は低めに手を出してしまうことが多く、なるべく振らないようにと考えて今のフォームになりました」。右足に体重をズシッと乗せ、ボールを呼び込んだポイントで、打球をはじき返す。(日刊スポーツ)
とのこと。
ボールを長く見ることでボール球に手を出さなくなり出塁率が向上。
若月の目論見通りの結果が、さっそく表れています。
ロドリゲス
ジョーンズは休養とのことで、代わりに四番に入ったのがロドリゲス。
第一打席で打った瞬間の本塁打、第三打席も三塁線強襲のヒット。
近年幾人もの外国人がオリックスに加入してきましたが、ここまでバットを強く振れる外国人はいなかったのでは。
スイングの強さだけでいえば、もちろんジョーンズも超えています。
引っ張り専門ながらそれで十分。
巧打はジョーンズに委ね、勝負を決める豪打を放ってくれれば。
オリックス待望の重量級打者の誕生です。
セーフティスクイズ
そして、再び、後藤駿太。
3点返された直後の五回裏。
安達が見逃し三振で二死満塁となったところで登場。
広島ベンチが左投手をぶつけてくるも、西村動かず。
そしてその初球。
まさかの三塁前へのセーフティスクイズ。
驚いた三塁・メヒアの悪送球を呼び、三走・ロドリゲスに続き、二塁走者のモヤも還って2点が入り、相手の戦意を喪失させました。
開幕センター・後藤駿太
この場面。
左の塹田は制球力乏しく早くストライクが欲しい。
そして三塁手は外国人のメヒア。
セーフティスクイズで勝負するには好条件。
しかし、ツーアウト、さらには満塁。
三走は外国人のロドリゲス。
フォースプレーでアウトになるリスクも高く、悪条件ともいえる。
リスクを冒さない奇襲はない。
奇襲の条件は整い、後は勇気だけ。
上述のすべての条件を判断し、そして、その勇気を後藤は備えていました。
攻撃面に限っていえば、後藤駿太、プロ入り最高のプレーでは。
惜しむらくはこれが練習試合だったということ。
守備でも好守多々あり。
後藤に関しては厳しいことをずっと書いてきましたが、開幕センターは後藤で決まりでしょう。
よろしければ一押しお願いします。