~オリックス、0-1で負けて五割復帰を逃す の巻~
左打者への被打率
幾度目かのチャレンジとなる、五割復帰がかかった大事な試合。
先発はオリックス・山崎福也に楽天・早川の両左腕。
左腕対決ながら、オリックスは6人、楽天は5人の左打ちを並べます。
これは両投手の左右ごとの被打率をみればわかることで、両投手ともに左打者への被打率が右より著明に高い。
かつてオリックスに所属していた松葉貴大もそうでしたが、右打者の外に流れるチェンジアップ等の変化球を武器にするサウスポーはそのボールを左打者に投げられないというのがこのデータの主な理由。
左vs左
左投手に左をぶつけるで思い出すのは、仰木彬の近鉄監督就任一年目の開幕カード。
左投手に左打ちの淡口を代打で送った場面を想起した近鉄ファンも多いのでは。
性格的には親分肌の仰木ですが、グラウンドではデータを重視。
そのときは奇襲とみられていた左vs左も、そこから30年のデータの集積を経てようやく市民権を得てきた感があり。
後藤駿太のスタメン起用
が、早川にいくら左打者が有効といえど、ある程度打てる左打者でなければならないのは自明の理。
かつてサウスポー不足に泣いていたオリックスで力不足の左投手を左投げというだけで起用し自壊していった過去あり。
たどり着いた結論は、力のないサウスポーより力のある右腕。
左打者を並べたこのスタメン自体はデータの裏付けもあり十分理解できましたが、大きく首を傾げたのが、後藤駿太のスタメン起用。
連敗続いた二軍でそれなりの活躍をしていましたが、昨年の対左投手の打率は.000。
厳しい言い方をすれば、名だけの左打ちの代表格。
三球三振
それでも九番に置けばまだ分かるものの、七番に配置。
そしていきなり一死二塁のチャンスで登場。
そして案の定の三振、しかも三球で。
落胆よりも予想通りの結果に諦観が勝りました。
二打席目も内容なく、三打席目二死走者なしで頓宮に交代。
通年の体たらくと年齢もあり出場機会もほぼなくなってきた後藤。
Kにしても村西にしても、自らの力で落ちた評価を上げました。
這い上がれるか否かは後藤次第。
犠打の非効率性
結果完封負けも、一試合で3回はチャンスがあるもの。
この試合では2つでしたが、二つ目、六回無死二塁の逸機が痛かった。
九番紅林の二塁打で作ったチャンスで、一番福田が犠打。
犠打の損益分岐点を考えれば、一言、もったいない。
しかもバッターは好調、野球脳の高い福田。
続く宗、吉田敬遠後の杉本を責めるならば、得点期待値を下げる犠打のサインを出した中嶋が責められるべき。
上述した通り左vs左の被打率というデータを尊重できるのであれば、もうそろそろ犠打の非効率性を認識して欲しいもの。
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