
~オリックス・T-岡田、暴れる! の巻~
あれから1年
5点リードを、
追いつかれ、追い抜かれ、突き放された、昨年の開幕2戦目、対西武。
あのときはなにも抵抗できないまま、虚しく散っていきました。
あれから1年。
4点リードを追いつかれるも、
即座に突き放し、そのまま逃げきった今年のオリックス。
ほんとうに強くなりました。
ロメロの穴
心配した通り、ロメロが登録抹消。
復帰まで4~5週間と、最悪の結果となりました。
四番の穴をはたして誰が埋めるのか。
その答えは、
今日のデイリースポーツの記事のなかにありました。
その場面で何をするべきなのか。どうすれば勝てるのか。首脳陣が口酸っぱく教えてきたことが浸透しつつあるという。
駿太は「去年までとは違います。例えば1死一、三塁で打席に入ったら、去年ならヒットを打ってやろうと思ってた。追い込まれたら犠牲フライ狙い。今は打席に入る前から“内野ゴロで1点取りにいこう”と思ってる。バントだったり進塁打だったり、みんなが役割を果たしてチャンスが僕のところに来てる。簡単に三振なんてできないし、自分も役割を果たさないと1軍にいられない」と危機感を口にした。
確かに試合後の選手たちのコメントにも「“つなごう”が合言葉になっている」(小谷野)とか、「一人の投手を全員で崩しにいってる」(T-岡田)といった言葉が聞かれるようになった。勝つために何ができるかを全員が考えられるようになったことが、快進撃の要因というわけだ。
みんなが役割を果たすから、簡単に三振なんてできないし、自分も役割を果たさないと。
つなごうが合言葉になっている。
一人の投手を全員で崩しにいってる。
その意識さえあれば、ロメロの穴もきっと埋まることでしょう。
ガッツポーズ
初回、
四球の西野を、五番に入ったTが返した場面。
一点取っただけなのに、一塁塁上でガッツポーズをしたT。
その姿がすべてを表しています。
つないで奪った先制点。
わずか一点と言えども重みが違います。
そしてTはその価値が分かっているからこそのガッツポーズ。
さすがチームリーダーです。
調子下降気味の中島がこれもつないで四球を選び、
バッターはモレル。
ロメロ欠場の恩恵を最もうけた男の貴重な二点タイムリー。
これは大きかった。
恩恵を受けたといえど、それは出場機会が与えられただけのこと。
昨年までとは違い、結果を残せなければ出番はなくなります。
その立場でのタイムリーは、モレルにとっても大きな意味のある一打となりました。
T-岡田
今日のヒーローは、もちろんこの人、
T-岡田です。
初回の先制打に続き、
3回にはツーベースで追加点。
そして、4点差を追いつかれた直後の5回裏には、ライトスタンドへ決勝点となるホームラン。
すばらしい活躍です。
これで、
打率はリーグ3位、
打点は6位、
そして、
本塁打は1位。
あのオープン戦の不調はいったいなんだったのかと思わずにはいられない、Tの大当たり。
あのときのTが戻ってきました。
苦闘の末、何倍も大きくなって。
5回のアーチ。
Tらしい滞空時間の長い本塁打。
夜空を駆けるその放物線は、いつも美しい。
震える
ディクソンをスパッと諦め、
六回からはオリックス得意の継投へ。
調整登板を経ての海田から、吉田、黒木、そして最後は平野。
対メヒアの吉田のピッチングに震え、
休養十分の黒木のストレートに震え、
平野の好フィールディングに震え、(付け加えるなら平野の先頭打者へのフォアボールにも別の意味で震え)
一点差を逃げ切る。
疲れましたが、
いい試合でした。
そして平野が通算500試合登板を達成。
プロ3年目以来、
ほぼ故障なくチームのために走り続けた平野の偉大なる勲章です。
さあ、明日からは京セラでの5連戦。
先発は中5日の金子。
ディクソンはリーグトップの4勝目を挙げました。
エースも負けてはいられません。