祈優勝! オリックスバファローズ

~オリックスバファローズを心から愛するファンの、ブログ~

田口壮

~オリックス・田口が語る、オリックス再建論 の巻~

 田口壮

2016年、古巣オリックスに二軍監督として帰ってきた、田口壮
メジャーでチャンピオンリングを二つも手にした実績をもつ田口をもってしても、
沈み切ったチームを立て直すことはできず、
一軍に負けず劣らず、ダントツの最下位でシーズンを終えました。

指導者として初めて過ごしたシーズンを振り返り、チームとしての今後の方針を述べています。
以下、2月6日、Full-Countの記事です。




 時間をかけて

昨季は1軍、2軍共に最下位に終わった。すぐに結果が出る特効薬を求めたくなるが、立て直しは「焦ると無理だと思うんですよ」と田口氏は語る。

「基本的に、これだけ長い時間を掛けて弱くなったチームっていうのは、時間を掛けて立て直していかないと強くならないですよね。長期的な目でチームを見ていかないと。それには、自分の契約が単年なのか複数年なのかっていうのは置いといて考えないとダメな部分。僕の中では5年くらいを1つの単位として考えています。チームとしてビジョンを持って、ちゃんと次に受け継げるようにしておかないといけないですよね」

確率論だけでいえば、6年に1回優勝してもおかしくはないのですが、
ここ17年で優勝はおろか、Aクラスさえ2回という体たらくが続く、我がオリックスバファローズ。

「時間をかけて」、
「長期的な目で」、
「5年くらいを一つの単位として」。

待つことに慣れてはいるものの、
2014年シーズンで盛り上がった火の粉がこうも簡単に消えるとは、正直思っていませんでした。
方向性や効果は別として、補強もやるだけやった感じがしましたから。

また5年ですか…。
20年待ち続けているとはいえ、
正直、長い




 育成+競争

現在、パ・リーグ2強とも言われるのが日本ハムとソフトバンク。田口氏は、日本ハムは「組織として選手の育成がしっかりしているチーム」であり、ソフトバンクは「競争の原理を働かせるチーム」と分析している。それぞれにやり方がある中で「オリックスはどれで行くんですかっていうところが出てこないといけない」と語る。

「去年(2016年)のドラフトとか、一昨年(2015年)のドラフトで人数を取っている。合計で26人です。そう考えると、組織として育成をしていこうという形ですよね。同時に“即戦力”って言われて入ってくる選手には、期待通りに活躍してほしいと思います。1軍は勝たなければいけないから、育てていくだけではキツくなりますし」

こう述べる田口の論から察するに、
オリックスが範とするのは、日本ハムということ。
ただ、
今季から、はっきりと分けてはいませんが、一応三軍制を敷いたオリックス。
少数精鋭の日本ハムと違い、競争は自然と激化していきます。
つまり、ソフトバンクの路線も兼ね備えているということ。

二兎追うものは、との危惧はありますが、
チームとして向かうべき方向性は、決して間違ってはいない

ファーム組織の大阪移転など、感情論を抜きにすれば利点しかありません。

この点はチームとして、しっかりと目標をもって動いていると言えます。




純粋に野球だけで勝負

チーム再建はゴールの見えない壮大なプロジェクトだが「やり甲斐はあると思います」と、きっぱりとした声で言い切った。

「どのくらい時間が掛かるか。こればっかりはやってみないと分からないですね。強いチームにしたいっていうのが、みんなの思っているところ。パ・リーグ連覇をした95、96年は、阪神淡路大震災のあった年ですから、ある意味特別な年だったと思うんですよね。震災からの復興を目指すファンの皆さんの声援や力に後押しされた。本当にファンの皆さんに助けられたシーズンだった。

おそらく次に勝つ時は、純粋に野球だけで勝たないといけない。そう考えた時、やはり別の形でファンの皆さんを巻き込んでいかないといけないと思うんです。それを踏まえて、あの頃とは違うチーム作り、ファンの皆さんに応援してもらえるようなチーム作り、チームを取り巻く環境を作っていかないと。今のオリックスなりのやり方を探していきたいですね」

阪神淡路大震災。
被災した神戸市民にとって、オリックスは希望の星でした。
日々の生活すら難しいなか、オリックスを応援してくれました。

その声が選手の心に届き、
選手のプレーが、ファンの、神戸市民の心に届く

田口が言うように、ファンの声援や力に後押しされて掴んだ優勝でした。

「純粋に野球だけで勝負」できるチームをつくり、
選手のプレーで、ファンを巻き込んでいく。

なかなか難しいことのように聞こえますが、
2014年、
あの時、あなたたちはそれができていた
ファンは、派手な補強を行ったソフトバンクという巨艦に立ち向かうあなたたちに勇気をもらい、
京セラに集まりました。

決して難しいことじゃありません。
一球一球を無駄にせず、
勝利に向かって邁進する。
その姿勢こそが、ここ二年のオリックスに如実に欠けているもの。

ファンは、今年も待っています。

今年こそと待っています。




-田口壮
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