~オリックス・田嶋大樹、熱投報われず の巻~
田嶋大樹
8回/被安打4・奪三振8・与四球3。
キレのあるストレートで押し、キレのある変化球で空振りを奪った田嶋大樹。
いずれも低めに集める、ほぼ完璧なピッチング。
126球の熱投。
この内容で田嶋に白星が付かず負けがつくのはあまりにもかわいそう。
勝てずともなんとか追いついてほしかった。
柳田の一発
田嶋とソフトバンク先発・石川の投げ合いは、五回までともに被安打1の投手戦。
均衡を破ったのは、怪物・柳田の一振り。
フルスイングで捉えた瞬間声を張り上げた柳田会心の当たりは、京セラドームの照明に当たる特大弾。
柳田の柳田らしい本塁打。
彼がメジャーに行かないのが私には理解できない。
プロ野球とは何ぞやを具現化できる選手。
田嶋の心意気
相手先発の調子を考えれば、この1点の重さを最も理解できるのは、マウンドの田嶋のはず。
しかし、ここで落胆せず、次の中村を三球三振。
八回の打席もそうでしたが、球界屈指の好打者中村晃にここまでなにもさせなかったピッチャーをみたことがありません。
7回投げて104球。
交代も十分あり得るなかで八回もマウンドに上がった田嶋の心意気、気持ちの強さ。
つらいリハビリ期間が田嶋の心を強くしたのであれば、その時間も無駄ではなかった。
心身ともに成長。
だからこそ今日は勝たせて、いや、少なくとも負けはつけたくなかった。
グラブに当てながら捕れず
七回二死から上林がヒット。
次打者・松田の当たりは右中間に。
高い守備力を誇る西浦はその打球に追いつくも、グラブに当てながら捕れず。
記録はヒット。
ヒットかエラーかはここでは問わずも(以前も書きましたが、メジャーのようにスタットキャストで捕球確率が示されればこの問題も解決しますが)、
ただ、打率2割に届かない選手がスタメンで起用される理由は、ただ一つ、守備力。
であるならばこれは捕って欲しかった。
そして西浦ならば捕れたはず。
点をやらないことではなく、なんとしてでも点を取る
八回二死、その西浦を打席に立たせた西村。
相手投手は左腕のモイネロ。
1点リードであれば上述の通り西浦の高い守備力を買い、ワンアウトを捨てることも策としてはあり。
が、ここは1点ビハインド。
二死といえど一人出れば吉田正尚に回り、一打逆転もあるわけで。
攻撃はあと1回と1/3。
指揮官がすべきことは、これ以上点をやらないことではなく、なんとしてでも点を取るということ。
こんな簡単なことが分からない。
代打の切り札・伏見残っていたのに。
打よりも守
さらに言えば、(ここで終わっても)九回は吉田正尚、ジョーンズ、T-岡田、ロドリゲス、若月。
伏見や安達を使う場所がなく、西浦の場面でしか使えないということはそんなに難しいことではないはず。
打よりも守を重視する西村。
ここに極まれり。