~オリックス、37年ぶりの11連勝! の巻~
37年ぶりの11連勝
止まらぬオリックスの快進撃。
またも接戦を制し、驚異の11連勝。
24年振りの10連勝から、37年ぶりの11連勝に。
ちょうどいま偶々、野村克也の「負けに不思議の負けなし」を読んでおり、この本の内容がちょうど37年前の1984年のこと。
戦術等現代野球に通底する部分も多々あり勉強になるのですが、内容と同じくらい興味を感じるのはそこに出てくる固有名詞の懐かしさ。
巨人の原は経験浅い青二才、西武・田淵はまだ現役で、江夏は広岡の管理野球と対立。
1984年の阪急ブレーブス
そして、愛する阪急ブレーブス。
衰えたとはいえ福本の快足を賞し、エースとしての山田の気概を称え、今井雄太郎の変身に驚き、この年、三冠王を獲得したブーマーを「非常に頭がいい」と絶賛(対してバンプは「どないもならん」と)。
この年、13まで連勝を伸ばし、6年ぶりのパリーグ制覇。
田嶋大樹
11連勝を達成した試合に目を転じると、先発・田嶋大樹は制球暴れ気味も、ボールを置きにいきことなく腕を振り、力攻め。
長打力不足の日本ハムは田嶋の真っすぐに力負け。
結果、5回2/3を1失点。
意に反し2日続けてのブルペンデーとなったチーム事情と、先発が能力の高い田嶋ということを考えれば、もう少し投げて欲しかったところではありますが。
クローザー・平野佳寿
八・九回はヒギンスに平野佳寿。
連投等の事情なければ、ようやくここを、ヒギンスと平野で固定。
ヒギンスはまだバタバタする面がみられますが、平野の安定感は出色。
渡米前セットアッパー、クローザーを務めたころに比べるとストレートは落ちていますが、それを補って余りあるのがフォークのキレとピッチングの慎重さ。
この試合でも簡単に(みえるほどに)先頭打者を三振に斬って三者凡退。
ここ3試合、一人のランナーも許さず。
K/BBは12.00、WHIPは0.52。
安心して観ていられます。
張奕
七回を任せていた澤田が疲労考慮で抹消。
代わって昇格し、七回を任せられたのは、張奕。
二軍で後ろを任され結果を残していた張。
そのピッチングを上でも披露。
最速155キロの真っすぐとフォークを武器に2三振。
ペース配分考えず思いっきり投げる方がいまの張には向いていそう。
「ファームからも、後ろに回ってからいい状態と報告があった」
張自身の活躍ももちろんですが、それ以上に大事なのが、二軍で頑張っている選手に活躍の場が与えられた事実。
中嶋曰く「ファームからも、後ろに回ってからいい状態と報告があった」。
この一二軍の風通しの良さがいまのオリックスの強み。
二軍の成績が物語っているように決して層の厚くないチーム。
一二軍力を合わせなければ戦えず、一軍ベンチのみならず一二軍チーム全体で同じ方向を向き戦っています。
これが前任者と戦力がそう変わらないのにチーム成績が大きく違う理由の一つ。
いい監督です。
紅林弘太郎
攻撃面では、紅林、吉田正尚、杉本のソロ3発。
田嶋よりも内容の良かった相手先発・池田はこの3発に沈みました。
紅林のアーチは、カーブが2球続き真っすぐ一本に絞れる状況でしっかりと狙い撃ち。
成長が窺えました。
九回もイレギュラーを好処理。
紅林、チームに欠かせないプレーヤーとなっています。
そして若月健矢。
好リード光り、連勝陰の立役者。
増井 vs 伊藤
12連勝のかかる一戦は、オリックス・増井、日本ハム・伊藤大海のマッチアップ。
昨年のドラフトで全体1位の評価をした伊藤との初対決は楽しみも、オリックスの先発が増井でもありここではなかなか当たりたくはなかった相手というのが本音。