~オリックス、九回裏二度のリクエスト実らず3点差逃げ切れず の巻~
山崎颯一郎⇔ヒギンス
試合前、山崎颯一郎が一軍合流の記事。
薄弱なブルペン陣にお試し感の強い山崎をあげる余裕などないはずと思っていると、公示で現実に。
しかもヒギンスとの入れ替え。
本調子ではないとはいえそれでもリリーフ陣一の豪球。
1イニングとはいかずも1アウトと考えれば、山崎よりも十分に戦力になるはず。
故障等あれば別も、首を傾げながら試合開始。
田嶋大樹
T、頓宮のタイムリーにモヤの本塁打で3得点。
好投手・田嶋には十分なリード。
勝負所で三振が奪えるのが田嶋の強みで、7回1失点、勝ち投手の権利を持って交代。
田嶋ならば余裕を感じられた2点リードも、オリックスブルペン陣にはセーフティにあらず。
セットアッパ―の富山打たれ、1点差。
しかしここで杉本が特大弾を放ちこのゲーム最大差の3点リードに。
残り1イニング、普通のチームならばこの杉本の価値ある追加弾で勝負ありなのですが。
K-鈴木
ヒギンスを落とした時点でクローザー足りうる投手は不在で、左リリーバー3人に右打者に強いサイドの比嘉もいることで個人的には一人一殺のような起用法で九回を凌いでいくのかと考えていたところ、最終回のマウンドに上がったのは、宮城と入れ替わりのK-鈴木。
相手先頭は田嶋に3三振だった左打ちの辰己。
山田も能見もいるなかでKを起用したということはKをクローザー的役割に配置したということ。
いまのKの実力でそれは欲張り。
3点差という育てるにはもってこいのシチュエーションも、漆原のときに何度も書きましたがクローザーは投手を育てるポジションにはあらず。
守備固め・山足達也
案の定先頭にフォアボール。
しかしK、ここで切り替え次打者をサードゴロに打ち取ります。
三塁はこの回から守備固めで入った山足達也。
その山足の送球が高く浮き二塁大城の足が離れセーフ。
リクエストでも覆らず。
若手選手のエラーはまだしも、守備固めで入った中堅選手のエラーほど悲しくなるものはなし。
打球的には併殺もありえました。
大盤振る舞いのフルベース
二死無走者が無死一二塁。
代打茂木が出てきたところで山田を起用。
ならばこの回最初から山田でよかったのでは。
山田自慢のアウトロースライダーに茂木のバットが止まり四球で無死満塁。
四球、エラー、四球の大盤振る舞いのフルベース。
イニング2度目のリクエスト
無死満塁、小深田の打球は三塁ベース上。
山足捕って本塁転送でアウト。
当然にベースをグラブもしくは足で踏んでいると思いきや、まさかのセーフ判定。
このイニング2度目のリクエストも覆らず一死満塁。
三塁審判の位置は三塁ベース後方。
しかも打球はその線上で、山足で陰になる位置。
正確に見えたか難しいところも、リクエストで協議した結果の判断であれば仕方ないとしかいえず。
ただ、画面に映る中嶋のように、ファンもいろいろと頭を抱えるしかなく。
激流を止めた比嘉
その後は山田が鈴木と島内に粘り負け、追いつかれました。
なおも続くピンチはベテラン比嘉が踏ん張り追加点を与えず。
完全なる楽天の流れのなか、その激流を止めた比嘉はさすが。
しかし、鈴木に打たれた時点で21球も放っていた山田を島内のところで代えるという判断もあったはず。
疲労感と徒労感
ノーヒットで満塁のチャンスを与え、どちらともとれそうな微妙なリクエストは二度とも弾かれ、指揮官は筋の通っていない継投ミス。
そして、山足の実質二つのエラー。
これが九回わずか1イニングに起こった出来事。
終わってみればよく負けなかったという試合。
あっさり勝てた試合でもありましたが。