~オリックス・山本由伸、最高のピッチングも の巻~
最高の投手
昨日の記事で山本由伸を、オリックス最後の砦、最高の投手と評しましたが、
山本由伸、まさに最高の投手。
9回を無失点・被安打1とこれ以上ない完璧なピッチングで強力・ソフトバンク打線を圧倒。
すべてにおいて文句なし。
スタミナが心配されていましたが、ならばストライク先行で球数を少なくするクレバーさ。
そしてそれを実現できる能力(制球力)の高さ。
先発転向をある意味ごり押しした山本。
それだけの責任が課せられるなか、その義務をしっかりとこなす。
素晴らしい、の一言。
勝ち星つかず
しかし、いくら最高のピッチングで相手を抑え込んでも、味方の援護がなければ投手に白星が付かないのが野球。
例年の如く得点のチャンスを逃しまくり、山本が投げた九回までに点が奪えず。
2014年の巨人戦で九回をノーヒットに抑えながら勝ち星のつかなかった金子千尋を思い出しました。
そのなかでチャンスメイクしたのは、一番・福田周平。
自身4安打のうち、3安打が先頭打者として。
オリックスの核弾頭として、こちらも素晴らしい働きをみせてくれています。
核弾頭・福田周平
その福田の働きも、点には結びつかない。
初回、福田ヒットのあとキャノン砲を潜り抜け二塁を盗み、次打者・西浦がきっちりと引っ張って一死三塁。
三回、福田のヒットにセカンドの野選で一死一二塁。
六回、センター前ヒットの福田を西浦が送り一死二塁。
いずれもメネセスが倒れ。
ここで一本出ていれば今日の山本の出来であれば、そのまま逃げ切れていました。
西浦そのまま
山本に白星が付く最後のチャンスだった八回裏の攻撃。
若月がツーベース、続く佐野が快足で犠打をヒットに変え、無死一三塁。
続く打者は、ここまで猛打賞の福田。
早速佐野が走って無死二三塁とチャンスを広げましたが、福田が三振。
ただ、これまでの働きを考えると福田を責めることはできません。
続く西浦。
相手投手は左サイドの嘉弥真。
ここは代打を起用すべき場面だったのでは。
十一回一死無走者、同じ西浦の場面でマレーロを使っているわけですから。
佐野皓大の正と負
その西浦の当たり、センター前にふらふらと上がりましたがセンター余裕でキャッチ。
しかしここで二塁走者の佐野がボーンヘッドでアウト。
無死二三塁、どう考えても一点が入るチャンスをミスで失いました。
八回表、レフトからの好返球で快足・福田秀平を刺し、
八回裏、快足で犠打を安打に変え、この試合のラッキーボーイになるはずだったプロ初スタメンの佐野皓大。
オリックスにしては珍しくなにかやってくれそうな雰囲気をもつ選手。
正の数だけ負があるのが現状ですが、頓宮の守備と同じく起用している以上これは仕方なし。
試合に慣れ負の部分が減ってきてくれれば、非常に面白い選手になります。
安達そのまま
その後は、増井、澤田、吉田一と続いてソフトバンク打線を完封。
負けはなくなり、今季初白星をかけてのラストチャンス、十二回裏の攻撃は頓宮の代走から五番に入った安達から。
ここで安達をそのまま打たせたのが、八回の西浦の場面に続き二度目の西村の采配ミス。
ランナーが出たときに若月、佐野への代打として伏見を残しておきたかったのでしょうが、次のイニングに進まない十二回裏の攻撃でチームで最も打てない安達を打席に立たせる選択肢はない。
若月、佐野、もしくは鈴木昂平の方がまだ期待できます。
そして案の定の三振、しかも見逃し。
安達了一、大城滉二
振り返れば、八回の佐野の補殺の場面も、そのランナーは安達のエラーで出したもの。
現状、守り専任の選手が5試合で3エラーでは話にならず、競争を標榜するのであれば上に置いておくべきではない。
必要になってくる選手だからこそ、いまは下で再調整を課すべき。
続く大城も見逃し三振。
左対策として大城を六番に起用するも、正直大城が六番を打つ打線は怖さがなく。
相手打線は八番に上林。
格、破壊力、怖さが違います。
そしてこの二人、小技してなんぼながらともに犠打失敗。
下に六番を打てる右の大砲がいると思いますが…。
今日も勝てず、今日も打てず
結局、今日も勝てず。
山本がこれ以上ないピッチングを披露しながら勝てなかった事実は、重く重くのしかかってきます。
吉田正尚は今日も打てず、これで打率は,050。
いつか打つし、最終的には三割に乗せたとしても、この大事な時期の不振はあまりにも痛い。
明日の先発は松葉。
打線の援護が見込めないなか、粘りのピッチングが求められます。