～オリックス・山本由伸、先発再転向初勝利！ の巻～
ようやくの一発
一二回のチャンスを潰し、相手先発・岩下に立ち直りのきっかけを与え、いやな空気が流れ始めてきた六回、
吉田正尚にようやくの一発が出ました。
高めのストレートを捉え高々と上がった打球は、新設のラグーンなど関係なくスタンドに飛び込んだ同点弾。
そのうち出るとはいえ、やはり一本目は格別。
苦しみ続けたゆえに余計に。
これで完調とは思えませんが、次の打席も内容がよく、一本出たことでだいぶ気が楽になったのでは。
大城滉二＆後藤駿太
打順的に全く期待していなかった同点の九回表。
一死から大城がヒットで出て打者は後藤。
ランナー大城×次打者若月×西村新監督ならば、答えはスチール。
牽制死寸前の際どい危機を乗り越えて、二盗成功で一打勝ち越しの大チャンス。
ただ、バッターは後藤駿太。
犠打を除いたここまでの2打席、相変わらず上半身と下半身の連動がない弱いスイングで凡退。
正直ここも期待していなかったのですが、外へのシンカーにヘッドを残してセンター前に弾き返し、待望の勝ち越し点を掴み取りました。
ライトの守備を重視しての起用が主としても、これだけ貧打に泣いていながら後藤をスタメンで起用し続けるには、首脳陣からみてそれなりの理由があったはず。
それが見事に奏功しました。
私は後藤のスタメン起用に異を唱えていましたが、こういう見立ての外れ方は嬉しい限り。
格が違う
その後藤の勝ち越し打を呼んだのは間違いなく、山本由伸の好投。
ロッテ、よく山本から一点取ったなと思うような投球内容で、散発3安打。
三回以降は1安打でその打者もゲッツーで消し、6イニングを3人ずつで片付けました。
安定感抜群。
2試合のピッチングをみる限り、ちょっと格が違う印象。
先発再転向の覚悟
七回を投げ107球。
三番吉田正尚からの八回もあっさり終わり、また山本に勝ち付かずと思いきや、山本が再びマウンドに上がりました。
延長続きで中継ぎ陣も疲弊気味、
そしてその大変さを身をもって知る山本には、交代という選択肢はなかったのでしょう。
我を通した先発再転向の覚悟を感じたシーンでした。
また、先発を早めに代える弊害が多々見られ、その点も首脳陣の続投判断の一因となったのでは。
増井浩俊
後藤のタイムリーで勝ち越し、山本に勝利投手の権利が生まれての九回裏。
マウンドに上がるは休みを貰った増井浩俊。
本人も決して調子が悪くないと語るように、二番からの好打順を三人で抑え、一点差を逃げ切りました。
二死から4連打を食らった過去、一死から3点取られた過去はなかなか拭えぬも、
今日のピッチングをみる限り大丈夫（と信じたい）。
クローザーを求めて移籍してきた増井にとって、九回のマウンドに立つことが最大の矜持。
山本の力投に応える
こういう試合を取れなかった今季のオリックス。
今季初めて一点差ゲームをものにしました。
取れなかった試合を振り返れば、すべて勝てた試合。
ただそこはもう振り返らず、前を向いて戦うのみ。
若い山本の力投に応えた打線、
やればできる。
明日からは所沢での西武戦。
山本の2試合連続の快投をみて刺激を受けないはずがない、山岡泰輔が先発です。