~オリックス、ようやくの2019年初勝利! の巻~
ショート・福田
鈴木昂平を落とし、一軍に呼ばれたのは西野真弘。
安達を落として山足を上げたのはそのままショートを任せたかったから。
ただその山足が攻守に物足りず、大城も同様。
となれば、福田のショートしか選択肢はなくなり。
本来ならば打撃好調なセカンド・福田をいじりたくはなかったはず。
ただこの惨状をみれば背に腹は代えられず、空いたセカンドに攻撃力のある西野を据え、貧打打開を狙います。
女神の配剤
いまだ無得点継続中の四回裏、
西浦がセンター前、続くメネセスはショート真正面の当たりもショートがトンネルし無死一二塁。
ここで迎えるは不振に悩む吉田正尚。
2球でツーストライクと追い込まれたところ、インハイの吊り球が吉田の袖をわずかにかすり、無死満塁。
2日前の無死二三塁の好機を逃した記憶が鮮明で、無死満塁でも得点できる自信・予感はなかったものの、
エラーに死球と、さすがに野球の女神の配剤を感じずにはいられぬシチュエーション。
さあ、あとは君たちの力で。
女神の声が聞こえてきたとき、五番の頓宮が低めの変化球をレフト前に弾き返し、29イニングぶりの得点。
頓宮裕真
ルーキーながら五番を任される頓宮裕真。
新人は自分のことで精一杯のはずなのに、五番を任されればそうも言ってはおられず、さらには守備でチームの足を引っ張り。
そうはいっても、その打をみれば守備が下手だから二軍に云々はあるわけもなし。
オリックススタメン9人に当然名を連ねるレベルにその打はありますが、本来ならば気楽な下位を打たせたいところ。
しかしそこを担うべきロメロは故障でTとマレーロは不甲斐なく、多大な負担がルーキーの両肩にかかっている現状。
そんな中でのタイムリー。
頓宮の笑顔を久しぶりに観た気がします。
よく打ってくれました。
女神のご褒美
続く小田、高めに目付けをし、そこに来たストレートを外野にもっていきました。
どちらかといえば浅い当たりで、あとは楽天のセンター田中と三塁走者メネセスとの戦い。
タイミング的には際どかったものの、ホームへの送球がマウンドで大きく跳ね悪送球となり一点追加。
野球の女神のお膳立てにきちんと応えたご褒美でしょう。
これで2-0。
これ以上は望めず、
あとはオリックス先発・山岡泰輔に託すのみ。
副キャプテン・山岡泰輔
その山岡、一週間前の開幕戦と同じ、いやそれ以上のピッチングを披露。
若月の強気なリードも奏功し、内外にストレート・変化球を投げ分け、楽天打線を手玉に取ります。
昨年の被本塁打率の高さを省みとにかく低めにボールを集め、その結果、交代する八回まで毎回内野ゴロを積み重ねました。
投球内容のみならず、一塁ゴロで一目散にベースカバーに入る姿には、感じるものがありました。
キャプテンのみならず副キャプテンも、選手の範となるべく一球一球ムダにすることなく、真摯に野球に取り組んでくれています。
移籍後最高のボール
九回は増井。
八回まで山岡は103球で完封ペース。
このまま山岡でもよかったと思いますが、いわゆる「オリックスの形」で早く勝ちを掴みたかったのでしょう。
その増井、先頭の浅村にボール2つ。
開幕2戦目も2点差での登板、いやな予感がよぎりましたが、2-2とカウントを戻し、外角ストレートで見逃し三振。
このストレート、移籍後最高のボールと呼んでもよいのでは。
最後はウィーラーを高さコース文句なしのフォークで空振り三振に斬ってとり、
ようやくの、オリックス2019年初勝利。
山本由伸からの刺激
点を与えない限り負けることはなし。
味方の援護が期待できないならばと、それを重々理解したピッチングができた開幕投手・山岡泰輔。
その山岡の快投の裏には、2日前の山本由伸からの刺激がありました。
そして頓宮、
「パンチです」とお立ち台で自己紹介していましたが、ファンはもう頓宮の髪型に興味はなし。
君の物怖じしない打撃に心奪われ、パンチの頓宮から、オリックスの五番・頓宮へ。
若手の躍動で掴んだ今季初勝利。
だからこそ余計に価値がある。
勝ってなんぼ
やはり勝負事は勝ってなんぼ。
勝敗より内容どうこうはシーズン入れば関係なく、
シーズン終わればいよいよもって関係なく。
6試合勝ちはなかったものの、引き分け2つで借金は3。
まだまだこれから。
本来ならば岸の先発だったこの試合。
相手ミスで頂いた今日の試合内容をみても、オリックスにようやく風が吹いてきました。