~オリックス・吉田正尚、若手のミスを逃さず! の巻~
起死回生の一発
1点ビハインドの九回裏。
大城の打球がオリックスも指名したドラフト1位・ショート小園の前に。
しっかり捕って一塁に送りツーアウトと思いきや、まさかの悪送球。
ここで三番・吉田正尚。
150超の低めストレートにバット一閃。
弾丸ライナーがそのままライトスタンドイン。
フェンスの低いスタジアムの恩恵も受けた、逆転のツーランホームラン。
まさに起死回生の一発。
さすがの吉田正尚。
16試合ぶりの一発。
やはりこの人が打ってなんぼ。
新クローザー・ディクソン
最後は新クローザー・ディクソン。
抑えを任されてからは以前のようにナックルカーブを多用。
グラウンドボールピッチャーであるため一発を浴びる確率が低く、ある程度安心して観ていられます。
三者凡退に抑えて、2試合連続セーブ。
当分この体制でいくでしょう。
勝ち投手・エップラー
勝ち投手は、エップラー。
ここ4登板で3勝。
山本と榊原に並びました。
「勝ち運」というオリックスの選手・首脳陣がだれ一人持っていないものをもっている稀有な存在のエップラー。
取り立てて球威があるわけでなくなぜこうも抑えられているのか不思議なのですが。
八回二死三塁、バッター・バティスタの場面では外に変化球を集め危機を脱出。
ここにエップラーの好調を解くカギがあるかもしれません。
中川圭太
試合の勝敗に関わったのは上記3人も、陰の主役は中川圭太。
4打数4安打1四球で打率10割、出塁率10割。
先制タイムリーに、2得点。
癖のない打撃に勝負強さ。
もはやルーキーとは思えず。
打率を再び三割に戻した中川。
得点圏打率は,406。
懸案の五番打者問題はこれにて解決。
西野と小田には左投手を徹底的に打たさない
面白かったのが八回表の攻撃。
左腕レグナルトに対し、一死から中川が出て西野に代打・安達。
太宰風に言えば、打てない不安ともしかしたら犠打かもという不安と二つ我にあり。
結局不安しかなかったのですが、その安達がヒットで続き、
次打者・小田の場面で代打・鈴木昂平。
試合終盤、西野と小田には左投手を徹底的に打たさない。
ここまで貫徹すれば、賛否は別として(もちろん否ですが)意志の強さには拍手を送りたくなります。
若月に代打・佐野
その鈴木が四球を選び満塁。
ここで、本日タイムリーを放っている若月。
その次は山岡の後を受けた海田。
昨日の飯田は代えて当然も、打てる打者が佐野しか残っていないことを考慮すれば、ここはこのまま若月に託すという選択肢もありましたが、押せ押せの西村は若月に代え代打・佐野。
昨日の悪夢の併殺を防いだ意味もある佐野の起用。
ただ、その佐野が転がすこともできず、三振。
左投手 vs 代打・小島脩平
昨日の記事でここ最近目に余る左右病について、左投手に対し左打ちの野手より右打ちのピッチャーを優先するのではと書きましたが、海田は左打ちでその場面到来とはならず。
海田に代えて、右打ちの山崎でも飯田でもなく、小島脩平。
点には結びつきませんでしたが、昨日の反省をいかしてか最善の策を取ろうとする姿勢は評価すべきこと。
また、
昨日もそうですが、西野・小田に代えての右打者起用が当たっています。
一言、
野球は、難しい。
若手を育てることの難しさ
広島としては、エラーからの痛い一敗。
最終回、小園を代え守備を強化するという選択肢も当然あったなかでの小園の失策。
犠打も失敗しており、打ちそうな予感もなく。
若手を育てるには経験が必要。
ただその経験を積む間に幾多のミスが生まれる。
若手を育てることの難しさ。
そしてそれはそのまま今季のオリックスにも当てはまり。
やっぱり、
野球は、難しい。
だからこそ、面白い。