~オリックス・吉田正尚、復活! の巻~
アメージング
一回裏、一死二塁で、
三番・吉田正尚。
二球目の甘いストレートを逃さず、バット一閃。
打った瞬間の超特大の第一号が、京セラドーム五階席まで飛んでいきました。
スイングの大きさ、強さ、美しさ。
そして飛距離。
私たち、オリックスファンが望んでいたものは、まさにこれ。
まさしく、「アメージング」。
昨日の記事で、「復活」ということばは本塁打が出るまでお預けと書きましたが、
こんなに早く使うことができるとは…。
今夜、
吉田正尚、復活です。
スタメンライト
ただ、
吉田に関して一つ疑問に思ったのは、
ライトでスタメン起用したこと。
ファームでもフル出場はなく(急遽一軍復帰した昨日がその予定だったようです)、
まだリハビリ段階なのは明らか。
無理してスタメンライトで使う必要性を感じません。
案の定、三回の中田の当たりでフェンスに腰をぶつけ、肝を冷やしました。
フルスイングで腰を痛めるならばまだ諦めもつきますが(もちろんいやですが)、
守備で故障を悪化させるなんてもってのほか。
吉田自身、
毎朝、目が覚めて腰の状態を気にする日々が続いているはず。
少しでも負担を減らすよう、現状、首脳陣は細心の配慮をすべきです。
過保護な親
しかし、冷や冷やしますね、吉田には。
朝起きてスマホを開くと、故障悪化の記事がでてないかと不安になり、
スポナビのアプリを入れているのですが、15時に出場選手登録のお知らせがくると故障再発で下に落ちたんじゃないかと怖くなり、
豪快なスイングを観ると、その凄さを感嘆するとともに、腰痛を心配し、
上述のフェンス直撃の好守で腰痛めたんじゃないかと動揺し、
三回裏マレーロの当たりで三塁付近で足を滑らすと、またも不安になり…。
まるで過保護な親のように、
吉田の一挙手一投足が心配になっています。
吉田がそれだけチームに不可欠な選手であることの証でもあるのですが、
それだけ故障をし続けたトラウマが心を占有しているともいえ、
なんとか体を強くして、
心配性の親を安心させてください。
「行かせてください」
点差も開き、吉田が退いてからは興味は山崎福也のピッチングへ。
日ハム打線をゼロに抑える山崎を、あとはどこまで投げさせるのか。
七回を終え113球。
七回最後の打者・中島卓也に8球粘られ疲労も困憊。
福良がベンチに戻った山崎のもとに行き、尋ねます。
山崎の出した答えは「行かせてください」。
八回、一死一三塁のピンチ。
中田のヒットが京セラ特有の高いバウンドとなり、その間にランナーが三塁に進んだ不運もあり、いよいよ失点は免れないと思いきや、
レアードのいい当たりがセカンド正面にとび、ライナーゲッツー。
運もあります。
八回を終え128球。
福良がベンチに戻った山崎のもとに再び向かい、尋ねます。
山崎の出した答えはまたも「行かせてください」。
その気迫で、九回を三人で片付け、
山崎福也、プロ入り初完投を完封で飾りました。
あっぱれです。
プロ初完封
点差が少なければ八回九回は山崎続投とはいかなかったでしょうが、
これだけ打ってくれれば、山崎の要望に応えるのも監督としては容易(二桁得点は3か月ぶりだそうです)。
しかし、
それでも代えるかもと思いましたが、福良、よく投げさせました。
西に144球投げさせるのならば、ここで山崎を代える必要はなおのことありません。
その結果のプロ初完封。
山崎にとって忘れられない日となり、
大きな自信となったことでしょう。
あとはこの山崎の138球の完封勝利をみて、
明日の先発の先輩・西、
先を越された松葉がどう思うか。
次回の彼らの登板が楽しみです。
成長
九回表、
山崎が一つアウトを取るごとに、ひときわ大きな拍手を送った京セラのオリックスファン。
画面を通して確認することはできませんが、
ファンの方一人一人が、優しい表情で山崎を見守る姿が目に浮かびました。
それはまるで子を見守る親のように。
そして、
スリーアウトをとった後の山崎の笑顔。
それはまるで親の期待に応えた子供のようでした。
オリックスを応援することは、なかなか苦しいことの連続。
しかし、ときに訪れるこんな幸せ。
選手の成長をみることほど、ファンとして嬉しいものはありません。
吉田の復活弾と、山崎の完封。
成長を感じとれた、
最高の夜でした。