~オリックス・2017ドラフト、安田か清宮か中村か? の巻~
17勝
2017年のドラフト会議まであと約40日。
昨年の完全最下位を脱し、4位で終えそうなオリックス。
躍進という表現が適切とは思いませんが、この順位アップの裏には、2016年のドラフトがあります。
新人王レースを並走する、ドラ1の山岡が8勝。
前半戦のMVP、ドラ2の黒木は6勝25ホールド。
高卒ドラ4の山本も先発で1勝を挙げ、
ドラ5の小林も2勝。
ルーキーだけで積み上げた17勝が、チームを4位に引き上げた最大の要因でしょう。
このようなドラフトが数年続けば、チームはきっと強くなる。
そのためにも今年のドラフトがカギとなってきます。
6人
今年のドラフト、
目玉は、清宮(早実)、安田(履正社)、中村(広陵)の高校生野手トリオ。
ここに、JR東日本の田島、立命館大の東の両左腕が加わり、日立製作所の鈴木を入れた6人がドラフト1位が確実視される面々。
さあ、オリックスは誰を指名するのか。
今回は、高校生3人について評価したいと思います。
なお、
私は昨年、オリックスドラ1・東京ガスの山岡泰輔を高く評価していなかった人間。
よって、それくらいの相馬眼しか持ち合わせていないこと予めご了承ください。
清宮幸太郎
まずは、最注目の早稲田実業・清宮幸太郎。
高校通算本塁打は、歴代最多の111本。
いろいろ言う人もいますが、注目される中でこれだけの数字を残したのは立派の一言。
やわらかいバッティングと、その柔らかさにそぐわない飛距離。
まさしく10年に一人の逸材だと思います。
体全体でしっかりとタイミングもとれており、プロのストレートに振り負けることもないでしょう。
難点は守備位置がファーストオンリーという点。
守備の不安定さや足の遅さをあげつらう人もいますが、大砲にそれを求めるのは酷なこと。
それを補える打撃があればよく、清宮にはそれがあります。
ただオリックスが指名するかとなると?マークも。
一塁は、中島、マレーロ、小谷野、Tと飽和状態。
FA取得の中田に手を上げないのと同じ理由です。
しかしそれでも、清宮は欲しい。
そう思わすだけの才能があります。
安田尚憲
次に、オリックスの指名有力候補とも目される、履正社の安田尚憲。
T-岡田の後輩にあたり、高校通算65本の長距離砲です。
こちらは清宮と違い、サードが守れるのがセールスポイント。
しかし、U-18ベースボールワールドカップを観ていましたが、
とにかくタイミングが取れていない。
ストレートに差し込まれる場面も散見されました。
もちろんしっかりと捉えたときの飛距離はドラフト1位のもの。
しかし…。
岡田貴弘時代のTもタイミングの取り方に苦労し、
一本足、すり足と変遷し苦しみ続けました。
素材としては一級品も、出てくるまでに3~4年はかかりそうです。
中村奨成
最後に、中村奨成(広陵)。
あの清原の本塁打記録を更新したものの、U-18では疲労もあり活躍できず。
木製バットへの適応も遅れ気味で、スイング軌道も遠回り。
打撃面での評価のみならば、安田より二段階下。
しかし、キャッチャーというポジションを務めあげる中村は、捕手に泣くチームにとっては輝かしく映るはず。
ただ、
若月、伊藤が控えるオリックスが必要かといえば答えはノーです。
松井以来の大砲
高校生BIG3を私なりに評価してみましたが、
清宮がダントツです。
松井以来の大砲であることは間違いなく、早いうちに一軍の主力として働いてくれることでしょう。
清宮が進学かプロ入りかで、今年のドラフトは大きく変わってきます。
単独指名が目立つオリックスですが、
清宮がプロ入りならば是が非でも勝負に行ってほしい。
ポジションの問題なんて二の次。
それだけの選手です。