~オリックス、金子千尋、日本ハムへ の巻~
日本ハムへ
日本ハムは4日、オリックスから自由契約となった金子千尋投手(35)と契約合意に達したと発表した。チームは今季10勝を挙げたマルティネスと残留交渉を続けているが、自由契約となって去就は流動的で、通算120勝の金子を獲得し、投手陣を強化した。
金子は4年契約の最終年だった今季、17試合に登板して4勝7敗、防御率3.87に終わり、今季年俸の6億円から野球協約の減額制限(1億円超は40%)を超える5億円減とみられる大幅な減俸を提示されてオリックスを退団した。(共同通信)
電撃交渉から日を置かず、日本ハムが金子の獲得を発表。
報道では年俸1億円に手厚い出来高がついた模様で、日本ハムの提示はオリックスと変わらず、もしくは上。
自由契約の選択で金子が損となることはなかったようです。
妥当
オリックスは減額制限を超える大幅ダウンを提示し、
それを金子が峻拒し他球団に移籍。
どちらにも非はなく、互いの権利を主張した結果の日本ハムへの移籍です。
西の今季の勝ち星は10。
金子は4。
西の穴はそう簡単に埋まるとは思えませんが、
4つくらいならば問題はないでしょう。
今季の金子は球威が目に見えて落ちていました。
正直上がり目があるとは思えず、オリックスの提示も至極妥当なもの。
それは、日本ハムが同様の提示をしたことでも明らかです。
大久保利通
しかし、自由契約公示後即の移籍。
それほどオリックスを出たかったのかと、思わずにはいられず。
その点は、寂しさよりも違和感を感じます。
金子の言動を見ていると、大久保利通の姿がダブります。
大久保は自らが内務卿となり、明治日本を立て直す役割を担いましたが、
西郷や江藤新平への仕打ちをみると、彼はただ自分が新政府の中心にいたかっただけではと思えない節もなく。
金子に関しても、オリックス愛を語るなどチーム愛を主張しながら、その発言と行動が一致しているとは思えないことも多く。
前回のFA騒動でも、きつい言い方をすれば奸智ともとれるような策を弄し(ているようにもみえ)、自らの評判を自ら落とし。
そこも大久保を思い出させます。
もちろん、白黒二色で人間を分けることなどできず、
複雑な感情を基にして人は行動するのですが。
エース
ただ、今回の移籍によって、
オリックスバファローズ一期生・金子千尋のこれまでの功績が曇るわけではありません。
大事な試合で勝つことができないピッチャーではありましたが、
低迷するチームを支えてくれたのは間違いなく金子。
ヨネカジから続く阪急・オリックスのエースの系譜を継ぐ好投手でした。
2019年のオリックスは札幌での日本ハム戦でスタート。
そこで金子と対峙するのであれば、滅多打ちにしてやりましょう。
それこそが、元エース・金子への恩返しです。
最後の最後に
ただ、最後の最後に、
今回の騒動において、ここまで抑えてきた私の心の声と、一つの疑問を吐露。
4年24億貰って30勝30敗。
私なら残留一択。
そして、
オリックス愛を語るのであれば、その額に似合わぬ成績を残したことを金子自身は一体どう思っているのか?