~オリックス、福良の勇気で接戦を制す! の巻~
勇気
15メートルを超える強風のなかでの試合。
この悪天候を制したのは、
ビジターのオリックスでした。
1点ビハインドの八回。
このまま二木に完封負けを喫するのだろうなと思いながら観ていたところ、二死から山崎勝に代えてマレーロを起用。
スタメンの若月を山崎にすでに代えているので、残りの捕手は一塁に入っている伏見のみ。
こういう勝負所で捕手に代打を出さず、負けが決まった後に代打の切り札・伏見を無駄使いしていた福良。
このような勝負師に非ざる臆病さが数々の接戦(とくに延長戦)を落としていた理由ですが、今日は勝負。
福良の勇気が、逆転劇を生みました。
福田の好走塁に中島の逆転打
そのマレーロがセンター前、
一番に入った福田が一二塁間を破りチャンス拡大。
ライト平沢が送球を焦ってボールを掴み損ねたのを見逃さず、二塁に進んだ福田。
この好走塁が実に大きかった。
二三塁となったところで、小田に代えて中島。
ロメロよりTより明らかに打撃の状態は上ですが、来季を見据えた戦いもしなくてはいけない以上、36歳の出番は必然的に少なくなっています。
その中島、初球から思いっきり振っていき、
4球続いたストレートを中島らしい右打ちでライト前に落とし、二塁に進んでいた福田も還り逆転。
私的には、このまま小田で勝負してもと思っていたのですが、
ここも、福良の采配が見事に決まりました。
勇気ある者に女神は微笑む
続くロメロの当たりは、ライト後方に。
風で泳いだ打球が再び平沢の失策を誘い、貴重な3点目。
これで試合はほとんど決まりました。
福田の当たりを平沢がきちんと取れていれば。
田村がストレートを4球続けず、フォークを投げていれば。
ロメロの打球を平沢がこぼしていなければ。
さらにいえば、九回二死満塁、その平沢がそのまま打席に入っていれば。
タラレバはつきものの、ロッテにとっては痛いミスが続いた八回。
そしてそれをしっかりと衝いたオリックス。
福良の強気な采配が勝負を決めました。
弱気なバントや守備固め偏重はもう結構。
勇気ある者に女神は微笑みます。
ディクソン
ディクソンの好投も忘れてはいけません。
ボールが上に上がれば何が起こるか分からない今日の試合。
球界屈指のグラウンドボールピッチャーであるディクソンは、今日のゲームに最適なピッチャーだったのかもしれません。
7回被安打1・失点1。
21アウトのうち、三振8、ゴロアウト11(犠打含む)、フライアウト2(一つはライナー)と、強風試合のお手本のようなピッチングを披露。
文句なしです。
後半戦、安定したピッチングをみせてくれています。
山本→増井
そのディクソンを7回96球で交代。
球数考えてももう1イニングと思いましたが、それができないのが福良と高山。
八回は山本。
完全に復調気配。
九回は増井。
痩身の増井にとって、風でバランスが崩されやすい幕張は制球定まりにくく。
しかし相手の走塁ミスにも助けられ、結局無失点でセーブ。
これで30セーブ目。
素晴らしいの一言。
増井さまさまです。
戦いやすく、恐怖がなく
一発のある打者が少なく、監督が犠打を多用するロッテのスタイルは、
パのライバル5球団の中でもっとも戦いやすく、恐怖がなく。
翻れば、オリックスも相手チームにそう思われているわけで、
やはり、しっかりと振れる打者を来季に向けて育てていかなくてはなりません。
九割負けの試合を拾ったオリックス。
今日の勝利は福良のおかげでもあり。
もっと早くから、勇気をもって勝負をしてくれていれば。
ヒーロー
これで2連勝のオリックス。
殊勲打の中島、
好走塁に加え、全部の打席でしっかりとボールを捉えていた福田、
好投のディクソン、
大台到達の増井。
福良のタクトが上手くはまれば、
ヒーローが続々と出てきます。
昨日は体調不良により記事更新をお休みしましたが、やはり勝つと気分がよく、筆も進みます。