~オリックス、福良解任(報道)で大逆転勝ち! の巻~
福良解任報道
自力CS進出が消滅したオリックス。
次の話題は必然的に監督問題。
燻ってきた話題が、自力CS進出消滅によってようやく表に出てきた感もありますが、
福良解任と報じた新聞も確報としてではなく、解任の可能性を述べただけのもの。
3年連続Bクラスの監督が是も非もなく留任ということの方が常識的に考えにくく、
解任の可能性ありとの報は、ただ一般論を述べたにすぎず。
しかし、それでもこの話柄が表に出てきただけで、
ほっと安堵している自分がいます。
プロスペクト
西村凌、宗佑磨、杉本裕太郎のオリックス・プロスペクト3人を一軍昇格。
自力CS進出消滅を受け、福良は若手登用に舵を切ったようです。
あとは辛抱。
いままでと違って順位はほぼ関係なく、腰を据えて育てていく段階です。
試合の方は、先発ローチがTと福田の記録に残らないエラーにも足を引っ張られて3回に一挙5失点。
ローチを早めに諦めるも代わった澤田も打たれ、四回を終えて1-8。
吉田正尚と上記昇格組三本の矢の打席しか楽しみがなくなりました。
ロメロ
五回、一の矢・宗が打席に入るも死球。
続く福田の場面でエンドランを仕掛けるも、いい当たりの打球が投手のグラブにすっぽり入りゲッツー。
7点差で不要なエンドランを仕掛け、それが併殺に終わるのをみて、
「こんな勝負運のない者が監督では上に行けるはずもなし」と今シーズン数百回目の一人合点をし終えたところ、
ロメロがツーランホームラン。
しかしまだ、焼け石に水。
宗佑磨、西村凌、ロメロ
七回、左の野田からライトフェンス直撃のツーベースを放った宗。
二度の故障でチャンスを手放した感はありますが、その素材はもちろんトップクラス。
昨年までに比べると格段の進歩を遂げています。
その宗を、二の矢・西村が犠牲フライで還す。
現状、バットで生きるしかない西村。
出ればいい仕事をしてくれます。
そして、ロメロの本日2本目の特大アーチ。
これで3点差に迫るも、まだ石は熱く。
T-岡田、杉本裕太郎
八回、先頭の安達が粘って四球を選び、打席に入るはT-岡田。
振り遅れた当たりがレフトスタンド最前列に飛び込んで、ついに7-8。
期待するほど打たないTのまさかの一発に沸くドーム(それでももちろん期待していましたが)。
奇跡の大逆転の空気が球場を覆います。
この押せ押せの空気のなか登場したのが、調子に乗りやすい、三の矢・杉本裕太郎。
初球を思い切ってぶっ叩いてセンター横へツーベースヒット。
素直に勢いに乗れるところが杉本の長所。
いろいろ考えず初球を振れるところも杉本の長所。
さあ、いよいよ盛り上がってきたところで、
ここがオレの出番と動き始めたのが、大将・福良淳一。
前の打席で左投手からヒットを打っている宗に代えて、代打・鈴木昂平。
一点ビハインドの場面で、
福良十八番のピンチバンターです。
福良野球
鈴木昂平が一球でバントを決め球場は盛り上がるも、
実はビハインドの場面でアウトを一つ献上したことでもあり、
続く福田、西村と倒れ、結局は犠打が(またも)意味をなさず。
この3年間いやというほど見せられてきた風景。
選手各々の力でチャンスをつくると、福良が我を出し、ここが出番と福良野球(いわゆるバント)に走る。
すると、あれほど燃え盛っていたチームの勢いが瞬く間に消える。
これも、この3年間いやというほど見せられてきた風景。
一体感と逆転劇の要因
惜しいところまで行くも、結局は福良の犠打作戦失敗もあり追いつかずに終わる。
そう感じていたところで出た、
九回裏、ロメロ、吉田正尚の連打。
流れは完全にオリックス。
無死二三塁で、昨夜チャンスを潰した中島が打席に入り、
初球の低めストレートにバット一閃、打った瞬間のサヨナラ逆転3ラン。
今週二度目のヒーローインタビュー。
朴訥で飾らない中島のインタビューと笑顔には、ほのぼのさせられます。
ファンと選手の一体感が感じられた今日の試合。
一体感と逆転劇を生んだその要因が、福良の解任報道である気がするのは穿った見方でしょうか。
大逆転劇の礎
この大逆転劇を生んだもう一つの要因は、
ベテランピッチャーの奮起。
5点差で比嘉を投げさせる必要性を感じなかったのですが(投手編成を考えるとやむを得ない部分はあります)、ピンチを招くも凌ぎ、
七回八回は岸田。
ストレートは全盛期に比べると10キロ程度遅くなっているものの、その分チェンジアップを低めに集め2回無失点。
35歳と37歳の両ベテランの好投が、7点差をひっくり返す大逆転劇の礎となりました。
白星は九回に投げた黒木に(今季初勝利)。
私の心情としては岸田に付けてあげたかった。
見どころ満載の大逆転劇
2週間前、
場所こそ違えど、西武に6点差をひっくり返されたオリックス。
そのお返しを地元京セラできっちりと果たしました。
昨日の記事で、西武に打撃戦で勝てるはずがないと書いたばかりですが、
打撃戦でみごとに勝利。
CS進出が絶望的となり昇格してきた、宗、西村、杉本の若手が活躍し、
これまでチームを陰で支えてきたベテラン投手(比嘉、岸田)が試合をつくり、
チームリーダーのTと安達で反撃弾。
主砲ロメロが二発放ち、
最後はロメロと吉田でつくったチャンスに、中島が自身初のサヨナラ弾で片を付ける。
そしてもちろん、オリックス恒例の福良のバント狂もあり。
盛り上がり所、見どころ満載の大逆転劇でした。
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